2025年11月2日日曜日

法則の働き

地上の人間は、目に見えない霊(魂)と精神、目に見える肉体から構成されています。

それぞれが存在している次元は異なります。



全ての次元に、自然法則が働いています。

法則には普遍性と再現性があり、いつどこでも同じような現象が起こります。

水は0℃になると凍り、100℃になると沸騰します。

これは物質的次元の法則の働きによるものです。

別れには悲しみが、裏切られると怒りの感情が生まれます。

これは精神的次元の法則の働きによるものです。

地上に生まれるのも、去るのも、霊的次元の法則が働いた結果です。



全ての法則の根幹を為しているのが「因果律」です。

原因があれば必ず結果が生じ、結果があれば必ず原因があります。

あらゆる事象は、因果律の働きによって起きているので、偶然はありません。



病気にも原因があります。

お酒の飲み過ぎで肝臓病になる人がいます。

これは物質的次元のアルコールが原因です。

過労で胃潰瘍になる人がいます。

これは精神的次元のストレスが原因です。



霊的次元に原因があって、物質的次元(肉体)に病気となって現われることがあります。

例えば、遺伝性疾患です。

受精した瞬間に遺伝子の変異が起きるのであれば、原因は受精以前にあることになります。

生まれる前に原因が存在しているので、霊的次元の病気と言えます。

ガンや膠原病などの病気も、物質的、精神的、霊的次元の原因が絡み合って生じていると考えられます。

物質的、精神的次元の原因は取り除くことが可能ですが、霊的次元の原因を医学的に取り除くことは不可能です。



病気以外の出来事も、生まれる前に原因があって起きることがあります。

過去の人生において、何かしらの過ちを犯して、それが原因となって(苦痛を伴う)出来事が起きることがあります。

自分を成長させるために、出来事を経験する人生を選んでいる時もあるでしょう。



起きた出来事を偶然や運と思ってしまうと、何で自分がこんな経験をしなければいけないんだと、理不尽さが募り、憤りを感じることもあります。

シルバーバーチの霊訓にはこのように書かれています。

「一つとして偶然がないのです。偶発事故がないのです。全てが不変絶対の法則によって統制されているのです。霊的な意識が芽生え、真の自分に目覚めた時、何もかも分るようになります。」

「私がこれまで送ってきた霊界生活で、“自分は神の法則によって不当に扱われている、不公平だ”と真剣に言える人を一人も知りません。」

地上で分からなかった原因や目的が、霊界に戻ると分るようになり、誰もが納得します。



人生には、およその計画があります。

無限の叡智によって、人生の計画は立案されています。

その計画を了承して、私たちは生まれて来ています。



計画されていた出来事が、目的を果たすために最善のタイミングで起こります。

それは地上にいる人にとって、最悪のタイミングに思えるかもしれません。

何の前触れもなく、亡くなる人がいます。

どこを探しても理由が見つからなければ、その時に亡くなることが予定されていた可能性があります。

そうであれば、地上にいる時間が短かったとしても、生まれて来た目的を果たしたと考えられます。



無限の叡智によって、法則は創られました。

法則の働きによって、宇宙は経綸され、秩序が保たれています。



無限の叡智は、無限の愛でもあります。

それを「神」と呼ぶことにします。

この宇宙は、神の心が具現化したものです。

宇宙の一部である私たちには、神の心が内在されています。



人生の計画の隅々にまで、神の愛が行き渡っています。

法則の中に、神の愛が顕現しています。

人生で起こる出来事は、神の愛のなせる業であるために、最終的には良きに計らわれます。



災害や事故により、苦しみや痛みを味わっている人がいます。

そんな出来事を経験した人にも、法則は働いています。

学びや成長という霊的な埋め合わがもたらされています。



冬の寒さに耐えた者は、春の暖かさにささやかな悦びを感じます。

この人生が終わると、新たな人生が始まります。

地上でしか起こり得ない出来事を経験した者は、新たな人生が始まると生きる悦びを感じます。

生きる悦びを感じるために、出来事を経験していると言った方が正しいでしょう。



さまざまな出来事を経験することで、魂は豊かになります。

苦難を乗り越えることで、魂は成長します。

それが神の法則であり、神の愛です。






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