2022年10月16日日曜日

今を生きるために


「人生の秘訣は今を大切に生きることです。明日を思い煩ってはいけません。」

シルバーバーチの霊訓には、こう書かれています。



「今を大切に生きる」解釈はいろいろあるでしょう。

私は、過去や未来に捉われないで生きることだと思っています。



けれども、これがなかなか難しいと感じています。

あの時こうしておけば良かったと、過去を振り返り、悔やむ時があります。

ただ、良く考えてみると、その通りにしていたら、どうなっていたのかは判りません。

誰にも判らないことを、悔やんでみても仕方がありません。



悔やむだけでなく、怒りもそうです。

例えば、ある人から仕打ちを受けて、怒りを感じたとします。

その人の自由意志によるもので、自然法則に反している行為であれば、自分が苦しんだ分、その人も苦しむことになります。

もしかしたら、忘れている、あるいは気付いていないだけで、過去の自分の言動に原因があり、時を経て返って来ているのかもしれません。

どちらにしても、因果律の働きにより、全てが公正に解決されて行きます。

そう考えると、怒っても仕方がないような気がします。



悔いや怒りを感じているのは、過去に起きたことに対してです。

それらの感情に捉われている時、今ではなく過去に生きていることになります。

割り切ることができないのが人間ですが、できれば捉われたくはありません。



この人生で終わりではありません。

死んだ後、この世とは全く違う世界で生きることになります。

そして、目的があって、また地上に生まれて来ます。

果てしなく続く生命の営みの中で、この人生の、この場面で、この決断をして、この経験をすることが、学びや成長あるい償いのために、予め決められていたのかもしれまんせん。



私たちは、この人生の過ぎ去った部分しか認識できません。

従って、全体から起きたことを評価することができません。

一部分で評価してしまうために、さまざまな感情に捉われることになります。



過去に起きたことを変えることはできません。

難しいでしょうが、感情に捉われないためには、自分が変らなければいけません。

捉われていなければ、過去に生きていることにはなりません。



未来に対してもそうです。

心配や不安や怖れは、未来を想像することで生じます。

頭の中で想像したものには、実体などありません。

実体がないものに、感情を抱いても全く意味がありません。



考えたり、思ったりすることができるのは1つです。

悔いや怒りや心配や不安などの感情に捉われてしまうと、今をどう生きれば良いのかを考えられなくなってしまいます。



何もしていないと、過去や未来に意識が向かい、感情に捉われてしまいがちです。

目の前にあることをする、あるいは考えることで、意識は今に向かいます。

難しいことではありません。

散歩をする、深呼吸をする、何でも良いです。

自分の意志で、何かをしていれば、今を生きていることになります。



ただし、過去や未来のことを考えながらするのでは意味がありません。

心の中を空っぽにして、目の前にあることだけに集中をしなければいけません。

何かをしていれば、心に余分な感情が入る隙間がなくなります。



仕事に集中していたり、趣味に没頭していると、感情から解放される時があります。

歌を唄う、本を読む、料理をする、また食べるのもそうです。

重要なのは無心になってすることです。

そうすれば、今を生きていることになります。



羊の数を数えると、眠れると言われるのは、他のことが考えられないようになるからです。

能動的に何かをするしかありません。

自分の意志が存在していないと、感情に捉われてしまいます。



過去や未来のことに心が奪われてしまうのは、限られた地上の人生で無駄な時間を費やしていることになります。

起きたことから生じる感情に捉われているのは苦しいものです。

苦しみは、自分を変えるために、神が与えた触媒と考えられます。

捉われない自分に変わるように促されています。



死んだ後に赴く世界は、地上のような時間はなく、永遠の現在と言われています。

地上で表現していた自我もなくなり、ありのままの自分でしかいられません。

例えば、醜い心を抱くと、それが瞬時に容貌全体に現れて、結果として霊格が下がるのが分かるそうです。

原因が生じれば、結果がすぐに現れるので、地上のような時間の経過がないと考えられます。

すぐに結果が出るので、過去を悔いることも、未来を心配することもないと考えられます。



今を生きるように努めなければならないのは地上だけです。

過去や未来のことから生じる感情に捉われないために、自分の意志で何かをしなければいけないのは、地上での大切な修練と考えられます。



次の世界は思念が全てです。

何もしなくても生きて行ける世界において、最も重要なのは意志(思念)です。

意志がなければ活動はなく、活動がなければ成長はありません。

地上でのさまざまな経験を通して、私たちは意志を強くしていると考えられます。



小学生の息子さんを、交通事故で亡くされたご両親がいました。

道路を渡っている時に、車にはねられてしまいました。

小さかったので「横断禁止」と漢字で書かれた標識の意味が分からなかったそうです。

ご両親は、小さな子供でも分かるような標識に変える運動を始めました。

それが実を結び、全国の道路標識にひらがなで「わたるな」が加えられました。



身が引き裂かれるような悲しみや苦しみを感じていたでしょう。

交通事故で亡くなる子供、自分と同じ様な思いをする家族がいなくなって欲しいと言う強い意志がありました。

その意志により、苦しめられていた感情から少なからず解放されていたと考えられます。



最高の意志とは他者を愛することです。

他者を思いやることで、神からの愛をご両親は受け取り、魂は癒されていたと思います。

過去から解放されるためには、意志を持って今を生きるしかありません。





21 件のコメント:

あさよ さんのコメント...

いくみ様、ブログ読ませて頂きました。

今を生きる
私は先の不安ばかりを思い抱えてきつい気持ちでいます。

過去から解放されるためには、意志を持って今を生きるしかありません。
とても心にひびきました、
数日
眠れなくて早朝のパートがきつい、馬鹿な私です

主人が家族が霊界から
励ましてくれているのも解りながら
何故何故…私を独りにしたのと
哀しみをぶっけてしまっています。

いくみ様
生きる事、今を生きるして
辛いです。

イクミ さんのコメント...

あさよ様

こんばんは。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。

若い時とは違い、疲れ易く、疲れが抜けにくくなりますね。
良く眠れなければ、朝早くから始まる仕事は堪えると思います。
不眠が続くようでしたら、ヒーリングを行いますので言って下さい。

シルバーバーチの霊訓には何度も「乗り越えられない困難は起きない」と書かれています。
ことあるごとに、ブログで伝えてきましたが、私自身も先のことを心配してしまうことがあります。
犬を飼っているのですが、犬は見事に今を生きています。
先のことや過去のことに捉われていなので、生き生きとしています。

地上を生きる人間には、不安や心配が付きものかもしれません。
そんな時は「何とかなる」と自分に言い聞かせて下さい。

あさよ様から哀しみの想いが届くと、ご主人は少し困惑していると思います。
早くこちらに迎い入れたい気持ちを抑えて、さらに強い励ましや労りの想いを送っていると思います。

今生を生きる哀しみ苦しさは、霊界で末永く一緒に暮らすためにあると思って下さい

あさよ さんのコメント...

いくみ様
ありがとうございます。
昨晩…いくみ様からのお言葉で
少し眠れました。

大丈夫か…と思います。
パートへ行って来ます。

迷い人 さんのコメント...

場違いでしたら申し訳ございません。投稿して良いものか迷いましたが、思い切って…。

私は2000年代に某E氏のスピリチュアル本に導かれシルバーバーチの霊訓に出会った者です。
当時は学生でしたが、12巻の霊訓をどれほど読んだか分かりません、暇さえあれば霊訓を読んでいた
時期が有りました。
もともと、霊訓を読む前から、死後の霊的世界というものを信じていました。
そして前世というものが恐らくあるのだろう事も、薄ぼんやりと思っていました。
むしろ、どうして、人は死後無になってしまうと考える人がいるんだろう…という感覚でした。

自分の話、長々とすみません。
胎内記憶はないけれど、生まれる前に空からこの世を見ていた記憶も何となく残っています。
他の魂もいるのですが、皆、赤ちゃんなのです。
イメージ的には、生まれる前の魂が集う、天国の託児所のようなところでしょうか。
そこからこの世を見ているんです。
幼稚園に先生がいるのと同様に、監督している大人の霊もいます。
そこは「お空の上だ」としか言いようがないのですが、この世界とは違うので、
もちろん物理的に雲の上にあるわけではありません。
この世より一つ上の次元の世界なので、物質としての雲の上ではないのだけれど、この世を見下ろせる
場所なのです。

最近知ったことですが、産婦人科医の方が、幼児から生まれる前の記憶を聞き取って編集したという本があるようです。不思議なことに皆、私と似た記憶だったのです。
誰と示し合わせたわけでもなく、私の記憶はオリジナルのものです。
だからきっと真実なのかもしれない、と思います。

幼稚園くらいの頃までは、すぐに、天から使者が来て、連れて帰ってもらえるものと思っていました。
ボール遊びをしていても、霊界では、簡単に避けられるのですが、地上は肉体が自由にならない事に
驚いたのを覚えています。

長文失礼しました。

しかし、その後成人して苦労を重ねたため、霊的真理や霊的世界なんて現実逃避の口実なのではないかと
思ってしまう自分も、今、います。
じゃあ生まれる前の記憶は何なんだと言われたら、それはそれで事実だとしか言いようがないのですが…。
「亡くなった」はずの人や動物の声を聴いたことも何度もあります。
母親は、私よりもそうした経験が多いようです。

それなのに今の私は半信半疑で、「霊的世界」が存在する証拠を求めてしまうのです。

イクミ様、こちらをご覧の方々。
どのような事でも、結構ですので、「霊界は本当に実在するんだ」と思った出来事がありましたら、教えていただけませんでしょうか。

霊的世界は自分の妄想などではない、紛れもない真実なんだという事を確信したいのです。

愚かな事かもしれませんが、どうしても「答え」を求めてしまう自分がいます。

イクミ さんのコメント...

迷い人様

初めまして、イクミです。
ブログを読んでいただき、ありがとうございます。

2000年代にシルバーバーチの霊訓に出会って、暇さえあれば読んでいた時期があったのですね。
生まれる前の記憶が残っていたそうですが、それによって死んで無にならないことが自然に信じられて、霊訓もすんなり読めたのだと思います。
言われるように、生まれる前の記憶がある幼児がいることを、産婦人科医の池川明先生が本に書いています。
それと同じような記憶を、大人になっても持っているのは、かなり珍しいことではないでしょうか。
生まれる前の魂が、地上を見渡せる空の上のようところに集まっているのを、うっすらと覚えていたのですね。
赤ちゃんはお母さん(家族)を選んで宿りますが、そこが今生での目的を果たすために最善の環境と考えています。
幼稚園の頃までは、使者が来て連れ帰ってくれると思っていたそうですね。
地上はいつもいるところではなく、元いた世界の方が居心地が良いことが判っていたからだと思います。
貴重な経験をしていますから、その話をするとことで誰かが喜ぶような気がします。

それだけの経験をしているにもかかわらず、霊的真理や霊的世界の存在を半信半疑なのはどうしてでしょう。
苦労をしたためなのか、遠い記憶となったためなのかわかりませんが、もったいない気がします。

霊界の存在は、ご自身の魂に受け入れる準備が整った時に、確信すると言われています。
迷い人様は、魂にまで響く、何らかの体験が必要なのかもしれません。

迷い人様の書かれた経験は、このブログを観ている人にとっても興味深いことであり、魂の存在を証明する1つの根拠となります。
それに応えて、ご自身の経験を書いて下さる人が、きっといると思います。

イクミ さんのコメント...

あさよ様

先程(8時27分)、送っていただいたコメントですが、こちらの手違いで消してしまったようです。
お手数をかけて大変申し訳ありませんが、再度送っていただけないでしょうか。

あさよ さんのコメント...

いくみ様

迷い人様にさせて頂いたコメントでしょうか?

迷い人様
あさよです…難しいです
霊界からのメッセージ、思いは経験した者にしか解りません。

少し気持ちが落ち着きましたら
経験をお話しますね。
迷い人様のお気持ちとても良く解ります。

これでしょうか?

イクミ さんのコメント...

あさよ様

そうです。
ありがとうございました。

イクミ さんのコメント...

SY様

おはようございます。
ご自身の貴重な霊的な体験を語っていただき、ありがとうございます。

起きた現象は自動書記のようですが、びっくりされたでしょう。
守護霊が付いていることを、SY様に示したかった意味もあるのでしょう。
W・Sモーゼスではありませんが、今後、霊界から伝わってきたメッセージがありましたら、お伝え下さい。

そうですね。
愛に根ざした想いに触れた瞬間、震えると言うか振動している部分を感じる時がありますね。
そこが霊的な部分、魂ではないかと私も考えています。

とても参考になりました。

ユーリ さんのコメント...

迷い人様

私などがお返事していいのか分かりませんが‥
私が意見したことが、こちらにいらっしゃる方に受け入れられなかったこともありますから、参考程度に聞いていただけますか?
でも、私の中では真剣にお伝えしたいことです。

私はこの数年、沢山の霊能者さんとお話してきたり、霊訓や霊的世界の本を読んできました。
死後の世界があるということの確証を得て苦しみから脱したかったからです。

お金も時間も手間もかかりましたが、一つの結論がでました。

「霊界の科学的な確証を得るのは今の段階では難しい」ということです。
宇宙ができた理由でさえ科学では説明できないですからね。

確証を得たいのであれば、自らが体験し、それを信じるしかないのだと。
すなわち主観的な確証を得るしかないと。

他者の経験を聞いても、それが本当なのか、勘違いや幻想なのかは分かりません。
また、本や霊能者の意見を聞いても本当なのかビジネス(お金儲け)なのか、はたまた霊ではなく他のものを見ているのかは分かりません。

今の段階では、主観的な体験を通してそれを信じるしかないのではないかという結果に至りました。

私自身は、霊界を感じるなんの体験もしていませんが、霊媒の方に言われたある言葉で、霊界を信じてみようと決めた次第であります。これから何か体験できるかもしれないと楽しみにもしています。

もし参考にならなければすみません。

イクミ さんのコメント...

ユーリ様

こんにちは。
ご自身の体験や考えを伝えていただき、ありがとうございました。
霊界の存在を、心から信じたい迷い人様のお気持ちが、ユーリ様には良く判ると思います。
言われるように主観的なものであり、知識からではなく、魂が得心するものです。
霊的な体験がなくても、信じている方もいると思います。

イクミ さんのコメント...

ヒーリングの同志の方々へ

こんばんは。
先程、Tack様から連絡がありました。
お父様が16日に亡くなられたそうです。
詳しくは、「真理を伝えるために」のコメント欄をご覧になって下さい。https://slverbirch.blogspot.com/2022/10/blog-post.html

ユーリ さんのコメント...

イクミ様

はい、迷い人様のお気持ちがよく分かります。

そして、私も長年常に母と一緒でしたから、tack様のお辛い気持ちもとてもよく分かります。
tack様はよく孝行されて愛情が伝わりお父様もお喜びだと思います。
お父様はいつまでも永遠にtack様と一緒におられると思います。

ご冥福をお祈りいたします。

紀子。 さんのコメント...

tack様。

私は大切な人の想いを受け取っている。
と信じています。

私の想いも伝わっていると信じています。

ここへ来てそう思う事が出来ています。

tack様とお父様とも今も繋がっている。
そう思います。

ご冥福をお祈りいたします。

紀子

桃子 さんのコメント...

>『世界で一番大好き』
>『本当に可愛くて、大事な父親でした。だから、大好きです。』

Tackさま
ここまで、父親のことを「大好き」と言えるなんて・・!
本当にお幸せだと思います。

凄く運命的な、特別な間柄でいらっしゃるのでしょうね・・。

数十年後にまた、絶対、必ず、あちらで再会され、
お父様と共に充実した人生を
新たに歩まれるのでなないでしょうか。

                        青栁桃子

あさよ さんのコメント...

この数日…霊界からのメッセージを受け取っています…
具体的にお話するのは細い事々なので
でも、声が聞こえ風を頬に感じる時は必ず霊界へ行った家族からです

ひとつ理解して頂けそうな事を、母方のお墓参りに数年ぶりに弟にお願いして行って来ました、どうしてもお参りしたいと強い気持ちになり
祖父祖母と叔父が眠る墓です

数日後叔父が夢に
ねぇちゃん(私の母)が墓掃除をあさよに頼みたかったと…

とてもとても優しい顔で話ました。
いくみ様
私はまだまだこちらでしなければならないことがあるのだと思いました。

Tack さんのコメント...

ユーリ様

返信が遅くなり、申し訳ないです。

父親の葬儀も無事終わり、父親の遺骨と魂が自宅に戻って来ました。

また、親子水入らずの生活です。

Tack さんのコメント...

紀子様

返信が遅くなり、申し訳ないです。

葬儀も無事終わり、父親の遺骨と魂が自宅に戻っています。

生前と同じように父親と暮らしています。

イクミ さんのコメント...

あさよ様

こんにちは。
霊界からのメッセージを受け取っているのですね。
存在を心から信じることができているからですが、良かったです。

そうですね。
しなければならないことがあるので、生きているのだと思います。

Tack さんのコメント...

紀子様

お気遣いいただき、ありがとうございました。

Tack さんのコメント...

青柳桃子様

返信が遅くなり、申し訳ないです。

21日の葬儀が無事終わり、父親の遺骨と魂が、自宅に戻っています。

晩年の父親の身体は小さく、ピンク色が似合って、時々、純真無垢な子供のような発言をして、本当に可愛かったです。
しかも、唯一無二の存在なんで、大好きになりました。

私と父親は、性格が似ているので、あの世で再会しますね。

お気遣い、ありがとうございました。