2025年9月21日日曜日

不公平は存在しない


この世界では、不公平に見えることがたくさんあります。

例えば、戦争で家族を殺されたり、食べるものにも事欠く国に生まれる人たちもいれば、平和で経済的に豊かな国に生まれる人たちもいます。

病気でベッドの上でずっと過ごす人もいれば、健康でどこへでも出かけられる人もいます。

才能に恵まれている人もいれば、そうでない人もいます。

同じ人間として生まれて来たのに、どうしてこのような差が生まれるのでしょうか。



シルバーバーチの霊訓にはこう書かれています。

「霊界に来た人で、 “自分は両方の世界を経験したが、不公平な扱いを受けている” と言えるような人を、私は一人も知りません。」

地上でも霊界でも、不公平は存在しないようです。




不公平に思えるのは、地上では起きていること、そのものしか見えないからです。

霊界では、起きていることの真相が分かるようになるので、不公平だと言う人がいなくなると思います。



地上を生きる目的は、自分(魂)を成長させるためです。

目的を果たすために適切な環境や身体を選んで生まれて来ています。

どのような人生になるのかも、生まれる前の自分は承知しています。



私は日本人として生まれ、当たり前のように「平和」を享受しています。

そのため、平和の尊さが十分に分かっているとは言えません。

一方、戦争を経験している人たちは、死の恐怖に晒され、大切な人を失った悲しみを味わっています。

平和の尊さが身に沁みて分っています。



健康な人は、「自由」にどこへでも行けて、好きなことができます。

けれども、病気や身体に障がいがある人は、それが叶いません。

そのことがいかに恵まれ、有難いことなのかを知っています。



霊界では、戦争や病気や障害は存在しません。

目に見えない大切なもの、「平和」や「自由」そして「愛」について、対極のものが存在し、それを経験することのできる地上で、深く学んでいると考えられます。



もしそうであれば、不幸と言われるような事象を経験している人は、経験のない人には得られない学びをしていることになります。

地上で大切なものを失って、その代わりに霊的に大切なものを得ることで、公平性が保たれています。

霊界に行くとそのことが分かるので、不平不満を言う人がいなくなるのだと思います。



地上での境遇に、不平不満を言う人もいなくなります。

霊界に行くと、地上の人生を振り返る時が来ます。

全てのことを、自分自身で決めて来たのが分かります。

自分で決めて行ったことが原因となり、相当の結果を生み出します。

原因と結果の連鎖を繰り返しながら、その時の自分に至っているのが分かるようになるからです。



地上は霊界と違い、結果が直ぐに現れるわけではありません。

過去生で作った原因が、前触れもなく今生に結果として現れることもあります。

それが避けて通りたいような出来事で、原因が分からなければ、何で自分がと不運を嘆くことになります。



原因を作っていたのは自分かもしれません。

「偶然」や「不運」は原因が分からなくなってしまう、地上にしかない概念です。



生まれる前に望んでいたことに対する結果が、今生で現れることもあります。

自分に足りない資質を自覚して、その資質を手に入れようとする願望が原因となり、それに因果律が働いて、成就させるための結果が最善のタイミングで生じます。

その結果は、往々にして労苦を伴うものであるため、災難や不幸な出来事として受け取る人も少なくありません。



さまざまな分野で才能を発揮している人がいます。

その才能は偶然ではなく、過去生から蓄積されたものと考えられます。

人や社会のために活かしたいと言う願望の結果として、才能が与えられたと思われます。

持って生まれた才能にさらに磨きをかけて、他者のために活かすことで学びや成長が得られる、人生のシナリオが存在していると考えられます。    

才能は運や偶然ではなく、結果と言うことになります。



自分から生まれた全ての想い、言葉そして行いに対して、因果律が働いています。

因果律の働きによって、相当の結果が自分に返って来ます。

その結果の集大成が、現在の自分です。

自分から出たものの責任を、自分で取っているとも言えます。



交通事故に遭い、一生ベッドの上で過ごしている人もいます。

もし自分に責任がないのに、自由を奪われ、苦しみや痛みを味わうことになるのでは、不公平に思えてしまいます。



物的に失ったものは、それよりはるかに価値のあるものによって埋め合わせされると言われています。

責任のない事故で失った肉体の機能は、健常者では得られない霊的な学び、そして魂の成長と言う形で、埋め合わせされると考えられます。

たとえ死んでしまっても、不公平が生じないような埋め合わせがなされていると考えられます。



「地上生活はその選択の連続と言ってもよいでしょう。選択とその結果、つまり作用と反作用が人生を織りなしていくのであり、同時にまた、寿命がつきて霊界に来た時に待ち受けている生活、新しい仕事に対する準備が十分に出来ているか否か能力的に十分か不十分か、霊的に成熟しているか否か、といったこともそれによって決まります。単純なようで実に複雑なのです。」とシルバーバーチの霊訓には書かれています。



地上を中心に物事を考えてはいけません。

私たちの本来の住処は霊界です。

そこで、より自分を活かせるような資質を身に付けるため、この地上に生まれ、それに相応しい経験をしています。



選択する権利は、公平に与えられています。

どのような選択をするのかによって、未来の自分が決まります。

迷ったら、自分を成長させるであろう方向へ進んで行きましょう。







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