30年前、都内を車で走っていた時のことです。
信号待ちで止まっていて、ふとバックミラーに目をやると、後続車がかなりのスピードで近づいて来るのが見えました。
ぶつかると身構えた瞬間、追突されました。
私の車は飛ばされて、前に止まっていた車にぶつかり、その車も飛ばされて前の車にぶつかりました。
いわゆる、4重衝突です。
車はかなり損傷しましたが、身構えることができたので、怪我をしないで済みました。
その話をある人にしたら、「守護霊に守ってもらったのね」と言われました。
当時は霊的なことに関心がなかったので聞き流しましたが、正しかったようです。
ミラーに目をやったのは偶然ではなく、事故を予見した守護霊に促されていたと、今は考えています。
生涯に渡って守護霊は付いています。
ほとんどの人はその存在を意識することはありません。
けれども、地上の人が学びや成長を得るために、人生のさまざまな局面で働きかけています。
働きかけは、主にインスピレーションの形を取ります。
言葉を超えたインスピレーションが、地上の人の魂に伝わって来ると、行動を起こす衝動が精神で生まれると考えられます。
何となく気が進まない、行きたくない感じがして、その衝動に従って難を逃れたという話を聞きます。
そんな時は、背後にいる存在からインスピレーションが伝わって来たと考えられます。
音楽家がメロディーが降って来た、小説家が言葉が湧いて来たと表現する時があります。
そんな時も、同調する霊界の存在からインスピレーションが伝わって来たと考えられます。
霊的真理に出会ったのも偶然ではありません。
インスピレーションを受け取り、無意識の内に行動したことで、辿り着いたと考えられます。
仕事である学会に所属しています。
年に1度総会が開かれて、全国から同業者が集まりますが、最も重要なセクションの座長をやってみないかと打診されました。
大きな会場で、たくさんの人の前で話すのは得意ではありませんが、「乗り越えられない困難は与えられない」という霊的真理を信じて、思い切って引き受けることにしました。
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実際の会場 |
初めての経験で、かなりの重圧を感じました。
上手く行くだろうかと不安に思っていた時に、背後にいる存在に意識を向けてみました。
すると、一瞬で不安が解消し、心が明るくなるのが感じられました。
当日も、意識して臨んだところ、自分でも驚くほど冷静に対処することができました。
背後にいる存在は、想いという力を伝えることで、地上の人の心のありさまを変えることができると思いました。
話は変わりますが、1970年アポロ13号は月に向かって航行中に酸素タンクが爆発しました。
地球から遠く離れた宇宙空間で想定外の事故が起こり、助かるのは難しいだろうと思った人は少なくありません。
極めて困難な状況の中で、いくつかの画期的なアイデアが生まれて、それを実行することで全員無事に帰還することができました。
「万事休すとあきらめかけた、その最後の一瞬に救いの手が差しのべられることがあります。」とシルバーバーチは言っています。
絶対に助けると言う関係者の強い意志と、世界中の人たちの祈りによって、霊界の人たちが突き動かされ、人類の英知をはるかに超えた英知が結集され、最善のインスピレーションが与えられて、このミッションは成功したと思います。
霊界にいる存在の力が遺憾なく発揮された時、「奇跡」と呼ばれる現象が起きると思います。
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帰還したアポロ13号 |
インスピレーションの恩恵に与かるために大切なのは、背後にいる存在を心から信じることです。
信じることにより、両者のつながりは強くなります。
そして、存在を意識しながら、頭を空っぽの状態(感情にも考えにも捉われない)でいると、必要としているインスピレーションが心に浮かんで来るかもしれません。
それを、気のせいや思い付きにしてはいけません。
背後にいる存在が、もっとはっきりと分かったら良いのにと思う人もいるでしょう。
地上の人を導きやすくなると思います。
それにより、霊的な罪を犯す人も少なくなると思います。
けれども、頼ろうとしたり、利己的なことに利用しようとする人もいるでしょう。
学び成長させるために付いているのに、それでは意味がなくなってしまいます。
地上の人の進化の程度に合わせて、はっきりと分からないようになっていると考えられます。
インスピレーションに従って行動するか、それとも無視するかは自由です。
決めるのは地上の人であり、背後にいる存在は干渉することはできません。
自分で決めたことを、自分で責任を取るようになっています。
信じて進んで行くと、困難や障害が待ち受けているかもしれません。
間違っているのではなく、それが霊的に正しい方向、予定されていた方向かもしれません。
学びや成長は、困難や障害を乗り越えて行く過程で得られるからです。
背後にいる存在は、地上の人を懸命に導き、正しい方向に進んで行くのを固唾を飲んで見守り、進み始めたら惜しみのない援助を与えています。
その恩恵は計り知れません。
地上の人が学び成長している様子に、背後にいる存在は喜びを感じているはずです。
その喜びが守り導くことに対する報酬となっているのでしょうが、感謝の想いを忘れてはいけないと思います。
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