お口の中に問題や悩みを抱えた患者さんを毎日のように診ています。
ある日、奥歯が痛いと訴える患者さんがいました。
虫歯がないか確認しましたが見当たらず、レントゲンを撮って調べてみても、原因は見つかりません。
日中にストレスを感じて、寝ている時に歯ぎしりをして、解消していたようです。
歯ぎしりをすることで、歯に強い力が加わったために、痛みが出ていたのです。
目に見えない原因を見つけるのは難しいと感じました。
人生で起きる出来事も、いくら考えても原因が見つけられない時があります。
原因が見つけられなければ、偶然として片付けるしかありません。
シルバーバーチの霊訓には、こうあります。
「一つとして偶然がないのです。偶発事故がないのです。全てが不変絶対の法則によって統制されているのです。」
これまでの人生の中に原因が見つけられなければ、それ以前に原因があるのかもしれません。
過去生に原因があって、その結果として出来事が起きているのかもしれません。
あるいは、その出来事を通して大切なことを学ぶ「目的」が存在しているのかもしれません。
大切な人を亡くされた人から、このブログにコメントをいただくことがあります。
その悲しみ深さから、結びつきの強さを思い知らされることがあります。
結びつきには、さまざまな次元のものがあります。
ご近所や職場の人たちとは、地上的な結びつきです。
友達同士は、精神的な結びつきです。
コメントをいただいた方の多くは、霊的に結ばれていると思いました。
導かれるようにして出会い、出会った瞬間、探していたものを見つけたような感覚があったのなら、出会うことが予定されていた可能性があります。
一緒に過ごす時間は、とても幸せだったはずです。
そして、早く亡くなることも予定されていたと考えられます。
霊的に結ばれている人との別れによって、身を引きちぎられるような感覚になる人もいるでしょう。
霊的に結ばれている人が、親子になる時もあります。
そうすれば地上で確実に出会えるからです。
親子以上の親近感を感じながら、幸せな時間を過ごしますが、その先に別れが待っているなど、知る由もありません。
血肉のつながりも付加されるので、いなくなると言葉にならないほどの喪失感、絶望感を覚えると察せられます。
最も大切な存在がいなくなってしまった理由を探しますが、どこにも見つけられません。
霊的に結ばれている人がいなくなれば、悲しみや苦しみが生まれるのは避けられません。
その悲しみや苦しみはどこから来るのでしょうか?
私たちの本来の住処は霊界です。
霊界では肉体がないので、意識は自分から周囲へと向います。
そこは、お互いがお互いのために生きる世界です。
霊的に結ばれた人同士が、愛を表現し合う世界です。
霊的に結ばれた人が、同時に地上に生まれたとしても、その関係は全く変わりません。
霊界にいた時と同じように、愛を表現し合いながら生きるようになります。
それ以上に、幸せを感じることはありません。
どちらか一方がいなくなると、お互いのために生きることができなくなります。
生きる目的を失ってしまうのは、そのためです。
行き場を失った愛が、悲しみとなります。
愛することのできない現実が、苦しみとなります。
シルバーバーチの霊訓にはこう書かれています。
「悲しみは魂に悟りを開かせる体験の中でもとくに深甚なる意味をもつものです。 それが魂の琴線にふれた時、いちばんよく魂の目を覚めさせるものです。」
別れの悲しみは、自我の奥で眠っている魂を目覚めさせるために、最も有効な手段と思われます。
目覚めた魂が、霊的な真実を見つけます。
「お互いがお互いのために生きること以上に大切なものはこの世界に存在しない」
愛について学びを深めることこそが、地上の別れの目的です。
先に逝った人は、そのことを知っています。


