享年61歳でした。
去年の9月、快復を願って同志の方にもヒーリングに参加していただきましたが、この場を借りて改めて御礼申し上げます。
その後は、腫瘍の退縮が認められ、家族で北海道旅行に出かけたり、仲間で飲みに行けるまでになったのですが、今年の8月になって再発しているのが見つかり、10月からホスピス的な療養施設で過ごしていました。
当然のことながら、ご家族は少しでも長く生きていて欲しいと願っていました。
その願いを感じながら、向こうの世界に行くのは、さぞつらかっただろうと思います。
見守られながらではなく、ご家族がその場にいなくなった時を見計らって、肉体を離れる人は少なくないと考えています。
それは、逝く瞬間を見せてショックを与えたくないという、故人の優しい配慮なのかもしれません。
もしそうであれば、一人ぼっちで逝かせてしまったと自分を責めるのは間違っています。
命に関わる病気になり、魂が目覚めかけているかもしれないと考え、半年前位に「シルバーバーチの霊訓」を手渡して、読むように勧めました。
死とは、肉体から生命である魂が完全に分離する自然現象です。
次の世界に移行して、生き続けることを知れば、死の恐怖も和らぐと思いました。
けれども、病人が本を読むのは労力がいるようで、読めていませんでした。
本を手渡すだけではなく、口頭で伝えておけば良かったのですが、自分のことをフェニックスと言うほど復活を強く願っている友人に、死について話すのは憚られました。
それでも、伝えておけば良かったと思います。
施設に入ってからは、ほとんど意識がなくなりました。
面会に行った時には、いびきをかくように眠っていて、声をかけても反応はありませんでした。
昏睡状態なので、(魂と体はつながっていますが)多くの時間を向こうの世界で過ごしていたと考えられます。
肉体から完全に離れた今、どうしているのでしょうか。
先に逝った前の奥さん、お母さん、お兄さんが出迎えてくれたのに違いありません。
そして、一番寛げる我が家に戻っているでしょう。
リビングのいつもの席に座り、「やっぱり家はいいな」とつぶやいているような気がします。
それでも、家族に話しかけても無視されたり、ビールを飲もうと冷蔵庫の取っ手を掴もうとしても掴めなかったり、トイレのドアもすり抜けてしまったりするなど、いつもと勝手が違うので、戸惑ったと想像しています。
自分に起きているさまざまな現象を勘案すると、死んでこの世にいないのかもしれないと思い始めたことでしょう。
昨日(25日)の告別式で、自分の遺影に向かって手を合わせて焼香する人たちの姿を見て、死んでこの世にいないんだと、はっきりと自覚したのかもしれません。
何よりも気がかりなのは、大学生の娘さんのことです。
前の奥さんとの間に生まれた3人の子供が男で、初めての女の子だったので、とにかく可愛がっていました。
友人が亡くなって直ぐに私の心の中に現れたイメージは、黒い服を着てひじを曲げてバージンロードを歩く姿でした。
多くの新婦の父親と一緒で、それが友人の夢であり、よろしく頼むよと新郎に言いながら、娘さんを手渡したかったのだろうと想像しています。
まだ彼氏もいないので、結婚式に参加できる可能性は極めて低いだろうと思っていました。
向こうに行ってしまえば、伝えたいことがあっても、言葉で伝えることはできなくなります。
その時のために、ビデオレターを作っておくように言おうと思っていましたが、諦めていない友人を見ていて、その機会も失ってしまいました。
話は変わります。
今から20年位前のことです。
大学で所属していた教室の女子の後輩が結婚することになり、式に呼ばれました。
彼女の後ろには、亡くなったお母さんの遺影が飾られていました。
しばらくの間、それに目が留まりました。
披露宴が終わり、新郎新婦が会場の外で、出席者の1人ひとりにお礼のあいさつをしていました。
私の番になり、「おめでとうございます」と声をかけようと思っていました。
ところが、新郎の前で「絶対に裏切らないように」と、思ってもみなかった言葉が口から出ていました。
初対面で知らない相手に、何でこんな失礼なことを言ってしまったのだろうと不思議に思いながら帰りました。
霊的な知識を得て、分らなかったことが、ようやく分かりました。
あの時の言葉は、新婦のお母さんが新郎に伝えたかったことだと理解しています。
実家に戻っても相談する相手のいない新婦に、寂しい思いやつらい思いをさせたくなかったようです。
新郎の性格を見抜いていた上で、お母さんは私を利用して、自分の想いを伝えていたと思われます。
地上の人を利用して、霊界にいる人が想いを伝えるのは、想像している以上に頻繁に行われていると考えています。
その最たるものが霊媒ですが、(その時の私のように)霊的なことに関心がない人、信じていない人でも、霊界の人はおかまいなく利用していると考えられます。
自分の想いに、上手く感応してくれさえすれば良いのです。
そんな人を見つけ出して、接触を図り、残して来た人に想いを伝えさせていると思います。
話を戻します。
友人の生命は失われていません。
意識は変わりなくあります。
家族への想いも、何も変わっていません。
姿が視えなくなっても、家族を見守っていることを、友人に代わって伝えるつもりです。
ビデオレターを作っておくように言えませんでしたので、娘さんが結婚する時には、自分で良かったら(娘さんへの)メッセージを預かるよと、友人に向けて想いを投げかけるつもりです。
私の想いは友人に届くはずです。
それに応えてくれて、首尾よく私が受け取ることができたのならば、そのまま伝えたいと思います。
もし友人からのものであれば、娘さんの魂に響くはずです。
前妻を突然亡くし、乳飲み子を含む3人の子供を抱え、自営の仕事もしなければならない友人は、声をかけられないほど大変な思いをしていました。
そこから救い出してくれたのは、今の奥さんです。
良くぞ、嫁いで来てくれたと思いました。
2度と現れない、女神のような人だから大切にしろよと、友人には言っていました。
友人も、地上人生を総括する時が来ます。
どれほど奥さんに救われていたのか、助けられていたのか、癒されていたのかが、はっきりと判ります。
生前、伝えていなかったであろう感謝の気持ちを、どうしても伝えたいという強い衝動に駆られるはずです。
その気持ちを、言葉や行動にして表現することはもう叶いません。
それに代わり、奥さんに想いを送って、守り導くことで表現して行くことになります。
幸いにも奥さんは霊的な感受性が高そうなので、友人から届く想いを感じ取ることができると信じています。
何も感じなくても、無意識の内に行動してしまうこともあるでしょう。
それが導きであり、霊界にいる人の愛情表現です。
地上の家族が霊的真理を知っておいた方が、友人は守り導きやすくなります。
友人に渡しておいたシルバーバーチの霊訓を、落ち着いたら読んで下さいと奥さんに言いましたが、私の口からも伝えておこうと思います。
人生の中で最も真理が必要なのは、今かもしれません。
伝えられるのは、周りには私しかいません。
生きていること、離れていないこと、父親であり夫であり続けていることを伝えようと思います。
その通りだと、友人も喜んでくれるのに違いありません。
大好きだったハーレーダビッドソン |
6 件のコメント:
亡くなられた親友の方とは、先月、イクミ様とさくら様がヒーリングをされていた方でしょうか?
御冥福をお祈りいたします。
匿名様
こんにちは。
先月、さくら様とヒーリングをした方とは違います。
祈っていただき、ありがとうございます。
いくみ様
心友様、心よりご冥福をお祈り致します。
私も家族を亡くした時には後悔だらけでした。
いくみ様に出逢え、霊界からのメッセージを受ける事ができるようになり
はじめてそうではないと思えました。
あさよ様
おはようございます。
祈っていただき、ありがとうございます。
確かに、親友とは心友ですね。
大切な人を失い、後悔する人が多いです。
ああすれば良かった、こんなこと言わなければ良かったなど、思い出しては悔いてしまいます。
でも、霊界にいる人は、そんなことはどうでも良くなっていることがほとんどで、むしろ生きるのに大変な思いをしている地上の人に同情をしていると思います。
あさよ様は霊界からのメッセージを受け取ることができて、悔いる必要がないことに気付かれました。
ご家族も本当に喜んでいるでしょう。
昨日、友人宅に行って、ご家族に霊的真理を伝えて来ました。
今、どうしているのだろうと思っていたのでしょうか、真剣に聞いて下さいました。
メッセージも受け取れることも伝えましたが、向こうに行ってまもない友人には、(伝えるのは)まだ難しいのかもしれません。
イクミ様
大切なご友人が霊界へ還られたとのこと、心からお悔やみ申し上げます。
ご友人は愛する奥様と娘さんのことを、地上にいらっしゃる時以上にこれからも守っていかれると思います。
奥様と娘さんが『シルバーバーチの霊訓』をお読みになって霊的真理を理解され、愛する旦那様・お父様は今も存在していると心から信じられて、穏やかに過ごされることをお祈りいたします。
さくら
さくら様
おはようございます。
そうですね。
告別式の次の日に、これから友人が守り導いてくれることを、ご家族に伝えて来ました。
それと判る時が来ると思います。
奥様を中心にして、今まで以上に結束して、生きて行って欲しいです。
コメントを投稿