2024年4月14日日曜日

大丈夫と言い聞かせる


18年前に、突然ヒーリングの力が出現しました。

直後に、霊的真理(シルバーバーチの霊訓)と出会い、私の意識に変革が起こりました。

世の中が違って見えるようになり、ある言葉が妙に心に響くようになりました。

その言葉とは「大丈夫」です。



人のことが心配になった時に「大丈夫?」と声をかけます。

また、不安な時に自分に「大丈夫」と言い聞かせる時もあります。

なぜ心に響くようになったのか、当時は分かりませんでした。

今は、神や霊界の存在が、私たちに語りかけている言葉だと思うようになりました。



不治の病気になり、死が迫っている人がいたとします。

その人に向かって「大丈夫だよ」と言ったとしたらどうでしょう?

多くの人は、死に対して恐れや不安を持っています。

死が迫った人ならなおさらです。

「気休めなど言わないでくれ」と言われてしまうかもしれません。



死とは、生命の本質である魂が肉体から完全に分離する自然現象です。

死んでも、意識は変わりなく存続しています。

本来の住処に戻って、新たな生活が始まります。

地上の苦しみや痛みから解放されるので、本当に大丈夫なのです。



現実に打ちのめされている人、窮地に追い込まれた人に、「大丈夫」と言ったらどうでしょう?

「何を根拠にそんなことが言えるんだ」と怒られてしまうかもしれません。



あらゆる物は自然法則に働きによって支配されています。

あらゆる事象は自然法則の働きによって起きています。

そのことを、物理学者のアインシュタインは「神はサイコロを振らない」と表現しています。

「偶然・運命の気まぐれ・奇跡・偶発事故というものは存在しません。すべては整然とした犯すべからざる連鎖の法則にしたがって働く「因果律」の結果なのです。自然の摂理がこの宇宙全体を支配しており、どこで何が起きようとー昆虫であろうと人間であろうと天体であろうとーすべてにその法則が働いているのです」と、シルバーバーチの霊訓には書かれています。

自然法則の働きによって、この世界の秩序は保たれています。



魂には神が存在しています。

神が良心となって顕現しています。

助けを求めている人がいたら、何とかしてあげたいと思うのはそのためです。



全体を愛しむ無限の心(意識)が神と考えています。

神の心そのものである愛が、自然法則の働きの中に顕現しています。

私たちは、自然法則の働きによって、神に愛されているのです。



どのような事象であっても、神の愛により創られた自然法則の働きによって起きているので、最終的には良い方向に向かいます。

神が全責任を負っているので「大丈夫」なのです。



地上にいる時は、肉体があります。

五感が強くなり、相対的に霊的な感覚は弱くなります。

そのために、五感に触れない神の存在や自然法則の働きが分からなくなります。

次の世界に行くと、もう肉体はありません。

五感の障壁が取り払われ、神の存在と法則の働きが如実に感じられるようになります。

宇宙は神の愛により経綸されていることが分かり、地上で怖れるものは何もなかったと思うようになります。



シルバーバーチは「取り越し苦労をしてはいけない」と繰り返し言っています。

また「乗り越えられない困難や障害は起こらない」と言っています。

必要なことが自然法則の働きによって起きているので、何が起きたとしても大丈夫と、地上の人たちに伝えたいのだと思います。



幼い頃、怯えていると、親から「大丈夫だよ」と言われると安心できたものです。

「大丈夫」という言葉から、自分の想いを理解してくれて、気遣う気持ち(愛)が伝わるので、恐怖や不安が和らいだのだと思います。



先のことが、全く分からなくなるのが地上です。

不完全な世界のために、思う通りに生きられません。

失敗や挫折もあり、生きるのに疲れてしまう時もあるでしょう。



そんな時に、霊界にいる存在に意念を向けてみるのはどうでしょう。

間髪を入れずに、生きる力が出るような言葉やイメージが心の中に浮かび上がって来るかもしれません。

先のことが予見できる霊界の人たちは地上の人に、何とかなるから大丈夫だよと伝えていると思います。

きっと、その通りになるはずです。



私たちは、全体(神)の一部です。

全体(神)とつながっているので、全ての事象を乗り越える力が秘められています。

外にいる誰かが救ってくれるのではなく、自分の中にいる神によって自分が救われます。



「大丈夫」の語源を調べてみました。

仏教で言う「菩薩」のことを指すようです。

菩薩とは、自己の悟りを求める過程で、他者を救済しようとする精神を持つ者のことを言います。

華厳経の中に「もし諸の菩薩この法に安住すれば大丈夫の名号(みょうごう)を得ん」と書かれています。

(真理を求める人は)自然法則の働きを信じていれば大丈夫と解釈しています。

分殊菩薩像(焼山寺) 


新しいことに挑戦する際に怖れや不安を感じたり、困難や障害に遭遇して生きるのがつらくなったら、「必ず良い方向に向かうので絶対に大丈夫」と、強く自分に言い聞かせて前に進んで行きましょう。