仕事をしていると、イラっとしてしまうことがあります。
その多くは、思った通りに自分ができない時や、自分が伝えた通りに周りができない時に生まれます。
思った通りにできないのは、肉体を持つ地上の宿命です。
思っていることが、上手く伝わらないのもそうです。
分かっていても、ついそのことを忘れてしまいます。
霊界に行けば、そんな感情は生まれません。
思ったこと(思念)が、肉体を介さずに忠実に表現され、言葉を介さずに正確に伝わるからです。
地上では、霊(魂)から生まれる思念を、肉体を使って表現しています。
肉体と霊との間に、自我(精神)が存在しています。
自我からは、怖れや不安や怒りなどが生まれますが、それは肉体を守るために必要な感情でもあります。
死んで肉体がなくなると、(地上に近い界層を除いて)それらの感情から解放されます。
霊的な感覚だけになり、地上では分からなかった「エネルギー」の存在を感じるようになります。
世界が「生命エネルギー」で満たされているのが分かります。
生命エネルギーは愛を帯びています。
臨死体験をした多くの人が、地上に戻りたくない衝動に駆られます。
それは、愛に包まれた至福の体験をしたからです。
愛は宇宙全体(神)の意識そのものであることを実感する人もいます。
そこで既に亡くなっている人と会い、「やり残していることがある」「まだ早い」と言われる人がいます。
地上での目的を果たしていないこと、寿命が来ていないことを知っている守護霊が、その人に言わせているのかもしれません。
戻ろうと思った瞬間、魂は肉体に戻ります。
そんな愛に満たされた世界を離れて、地上に生まれて来るのはどうしてでしょう?
人間には、自分をもっと高めたい、成長したいという根源的な欲求があります。
その欲求を満たすために、地上に生まれる必要があったと考えられます。
ところで、空気の存在を意識して、感謝しながら生きている人は、どれくらいいるでしょうか?
ほとんどいません。
あまりにも自然に存在し、あるのが当たり前になっているからです。
霊界において、「愛」も同じです。
常に感じているものなので、空気と同じように意識することは少なくなります。
愛に満たされた霊界では、愛について学ぶのが却って難しいと考えられます。
地上に生まれると、想いが直接伝えられなくなります。
肉体によって、言葉や行動に変換して、伝えなければいけません。
言葉や行動に込められた想いを感じ取ります。
ところが、五感に圧倒されて、想いを感じ取る霊的な感覚は極めて弱くなっています。
想いを伴っていない言動に、騙されてしまうのはそのためです。
想いが分からなくなる地上では、考え方や価値観や外面の違う人は、自分にとって異質な存在として映ります。
そのために、怖れや不安を抱く時があります。
自分を守ろうとする意識が強く働いたり、自分に従わせようとしたりすると、争いになってしまうことがあります。
やられたらやり返す、負の連鎖によって、争いがエスカレートして行くことがあります。
他者の想いが分からない地上では、お互いを信じる必要があります。
そして、認め合い、許し合うことで、争いがが避けられて、平和に過ごすことができます。
飢餓に苦しんでいる人たちがいます。
貧しい国の国家予算よりも、はるかに多い財産を持っている人たちがいます。
同じ世界に住んでいて、どうしてこんな差が生まれるのだろうと思います。
自分の利益に関心が行き過ぎると、不利益を被っている人たちのことに無関心になります。
持てる者が持たざる者に、慈悲の心を発揮して分け与えることによって、健全な世界になって行くと考えられます。
地球温暖化により、人間のみならず動物たちも苦しんでいます。
物質的に貪欲になり、利己性が増すことによって、環境は悪化して行きます。
個々が責任を自覚して、地球全体を思いやることが求められています。
多くの地上の問題は、「信じる」こと、「認める」こと、「許す」こと、「分け与える」こと、「思いやる」ことにより、解決することができます。
それらは神性であり、愛の一表現と考えられます。
解決するにはどうすれば良いのか?
起こらないようにするにはどうすれば良いのか?
霊界では起こり得ない、苦痛を伴う出来事を通して、愛について深く学んでいます。
窮地に陥っている時に助けてもらったら、その恩を忘れることはありません。
落ち込んでいる時に励ましてもらったり、悲しんでいる時に慰めてもらったり、疲れている時に労わってもらうと、心が癒されて、うれしくなります。
「助ける」「励ます」「慰める」「労わる」ことも愛の一表現です。
そんな愛を表現する機会に恵まれているのが地上です。
地上にいる私たちは、それぞれが独立して存在しているという幻影の中で生きています。
愛は、お互いを引き付け合い、1つになろうとするエネルギーです。
愛が表現されることによって、霊的につながっていて、1つであることを自覚するようになって行きます。


