今年は、新型コロナウィルスの流行に始まり、収束しないまま終わろうとしている1年だと思います。
世界中が同時に危機に見舞われるのを、私は初めて経験します。
既に全世界で175万人もの人が亡くなっています。
早く収束することを、ただ願うばかりです。
世の中で起きる出来事は、全て因果律の働きによるものです。
今回のウィルスの流行も、偶発的なものではなく原因が存在します。
同じことを繰り返さないためにも、原因を突き止めなければいけません。
前にも書きましたが、流行が広がったのは、元を質せば人間の利己心が原因だと思います。
人間が最初にウィルスに感染したのも、本来、接触するはずのない動物たちと接触したためです。
未開の土地に入って行くのも、そこに住む動物たちを侵害するのも、利己的な動機からです。
資源開発と言えば聞こえが良いのですが、地球全体から見れば侵略行為であり略奪行為です。
人間中心に物事を考えているので、そのことが判らなくなっています。
人から人に感染するリスクが大きいのは、生きて行く上でどうしても必要な行為以外の時が多いようです。
(海外)旅行や飲食等はリスクが高い行動です。
特にアルコールが入ると理性が失われて、感染のリスクはさらに高まります。
地上的な欲求を満たす行動に乗じて、ウィルスは伝搬されて行くように感じられます。
それらの行動を否定してしまうと、仕事にしている人の生活が成り立たなくなり、面白味のない人生になるような気がします。
しかしながら、この世界には飢えた人たちがたくさんいます。
ほとんどの人はそのことを承知しています。
飢えた人が多い、貧しい国々ほど、紛争が起きています。
誰かがこんなことを言っていました。
「野蛮だからではなく、お腹が空いていると、イライラして争いが起きるんだ」
全くその通りだと思います。
世界平和を願うのであれば、まず飢えている人たちを何とかしなければいけません。
霊界の人たちは、そんな地上の光景を見て憂いています。
「同じ世界に住んでいて、見て見ぬふりをして、自分たちだけそんな楽しい思いをして良いの」と。
ウィルスが動物から人間に感染するのも、人から人に感染するのも、利己心と欲を満たすための行動が原因になっているように思います。
感染が急速に拡がっている国は、貧富の差が大きく、差別など多くの問題を抱えているようです。
ウィルスの流行と言う自然現象を通して、犯している過ちに気付かせ、正そうとしている気がしてなりません。
欧米では、ワクチン接種が始まったようです。
性急に作ったために、有効性や副反応に対する評価が不十分なところがあるのは否めませんが、流行を収束させるために最も確実な手段がワクチン接種であることは、過去の事例から見ても明らかです。
たとえ感染したとしても重症化しないために、亡くなる人は劇的に減るでしょう。
そんなこともあり、経済的に豊かな国々が、先を競ってワクチンを確保しているようです。
その行為は、国民を守ると言う観点から見れば当然です。
しかし、世界には自国でワクチンを作ることも、他国から買うことも出来ない国がたくさんあります。
一定の割合以上の国民がワクチン接種を受けたのなら、ウィルスの流行は収束に向かうはずです。
日本や欧米などの経済的に豊かな国々では、近い将来普通の生活に戻れる可能性は高いと考えられます。
しかし、貧しい国々では、一部の特権階級のみがワクチンを接種して、多くの国民はそのままにされてしまうと思います。
「民衆のワクチン連盟(People's Vaccine Alliance)」という組織が、「現状では経済力に劣る70近い国では、国民の1割ほどしかワクチン接種を受けられない」と警鐘を鳴らしています。
経済的に貧しい国の人たちほど、感染して症状が悪化しても、適切な医療を受けることが困難です。
本来は、そんな人たちほど早く受けて、ウィルスから守らなければなりません。
普通の生活を取り戻した国々は、ウィルスの流行は過去のものとなります。
経済的に貧しい国々でウィルスの流行が続いていたとしても、遠いところで起きている対岸の火事になります。
今までもそうであったように。
そんな状態が続く中で、ウィルスの突然変異が起きない保障はどこにもありません。
より強い感染力、毒性を持ったウィルスに変異して、既存のワクチンが効力を失い、獲得した免疫が働かなくなる可能性は十分にあります。
そうなれば、世界は振り出しに戻ります。
ウィルスの変異は、偶発的なものではありません。
自然法則の働きによるものであり、変異の中にも神の意図が隠されています。
同胞意識が欠如し、利己的になっている、人間が犯している過ちに気付き改めない限り、流行が止むことはないのかもしれません。
自分や自国のことだけでなく、人類全体でどうすれば良いのかを考えれば、自ずと方向が決まり、問題は解決されて行きます。
地球を1つの運命共同体と捉えて、対応しなければいけません。
それが、この自然現象を通して、人間が学ぶことだと考えています。
地球を身体に例えてみます。
地球に住んでいる多種多様な生命は、身体を構成している細胞1つ1つに当たります。
それぞれの細胞には役割があります。
脳細胞には脳細胞の、肺の細胞には肺の細胞の、皮膚の細胞には皮膚の細胞の役割があって、それが協調的に働くことによって調和が生まれ、身体の健全さが維持され、活動することが出来ます。
いかなる細胞も、身体にとって必要な存在であり、優劣などありません。
同じ様に、地球上の生命にはそれぞれ果たすべき役割があります。
名もない道端の雑草であっても、日を浴びて酸素を作りだし、動物たちが生きて行くために必要な営みをしています。
絶妙の調和の中で、地球上の生命は生きています。
足先にばい菌が入り、腫れ上がったとしたらどうでしょう?
きれいに消毒をして、抗生物質を飲むと思います。
「これは足先で起きていることだから、放っておいても構わない」と思う人はほとんどいません。
もしそんなことをすれば、全身にばい菌が回って、死んでしまうかもしれないからです。
当然ですが、足先も自分の一部です。
話は少しそれますが、この宇宙にはどれ位の星があるのでしょうか?
地球が属している銀河系には、約2000億個の星があるそうです。
そんな銀河が、宇宙にはどれ位あるのでしょうか?
最新の研究では、何と2兆個存在すると言われています。
130億光年の彼方にある無数の銀河 |
目眩がするほど宇宙は広大です。
無限大とも言える宇宙では、地球は極小の星の1つに過ぎません。
極小の星の中の、極小の存在が、私たち人間です。
宇宙を創ったのは神です。
神は広大な宇宙の中で、1つのユニットとして、地球を創ったと考えられます。
その中に多種多様な生命を散りばめたのは、お互いが協調し、調和しながら生きて行く過程で、霊的な成長を促す意図があったと考えられます。
1つのユニットとして創られた星の中で、同胞であるべき人間同士が争いをして、傷つけ合っています。
想定されていたことでしょうが、神の意図に反したことをして苦痛を感じながら、改めて行かざるを得ないのは虚しい限りです。
無用な苦痛を地上からなくすために、霊界から真理が降ろされました。
あらゆる生命は霊的につながっています。
しかし、そんな重要なことが、唯物的になり過ぎたために、全く判らなくなっています。
進化の頂点に立つ人間が、自分たちのことしか考えなくなったために、地球全体に悪い影響を与えています。
利己的な行動に対して、因果律が働き、苦痛を伴う現象が起きていると考えられます。
もしそうであるのならば、他者のこと、地球全体で考えることによって、健全さが取り戻されるはずです。
全ての人に、ワクチンを行き渡らせなければならないのは、そのためです。
良くなったこともあります。
地球全体のCO₂の排出量が約7%減ったそうです。
ウィルスの流行により、強制的に温暖化に歯止めがかかった形です。
命の危機にさらされている、罪もない動物たちにとって、ウィルスの流行は歓迎すべきことなのかもしれません。
ウィルスの流行は災いではなく、地球全体を良い方向に向かわせるために起きていると考えられます。
大きな苦痛を伴いながらも、私たちは神の意図している方向に変わって行きます。
今年は、大きく変わり始めた1年なのかもしれません。