2014年7月9日水曜日

「ガン ‐希望の書」を読み終えて



リズ・ブルボーの「ガン-希望の書」(ハート出版)を読みました。

著者は霊的真理にも精通していると思われ、ガンは肉体の病気ではなく、ハートからのメッセージであることを、ガンは愛によって癒やされることを、多数の患者さんの治癒の経験を通して学ばれました。

ガンを克服したいと願いう患者さんに、自らの経験や知識を惜しみなく授けようとしているのが、良く分かりました。



ガンは表現できなかった、つらい出来事が根本原因になっていると思っていましたが、リズ・ブルボーは「同性の親からの拒絶」から始まると、言い切っていました。

同性の親から拒絶は、子供の魂にそれほどまでに、影響を与えるのでしょうか。正直、私にはわかりません。

子供の頃、親からは毎日のように怒られていましたが、傷にはなっていません。

幼少の頃は、親は絶大な存在です。

親に頼らなければ、生きていけません。

すべてを信じ、すべてを委ねる存在です。

その親から拒絶されたのであれば、持って行き場のない、強烈な想いが生じるのは、何となく想像できます。

そして、魂が深刻な影響を受けて、時を経て、ガンになっていくのかもしれません。



数年前の出来事を、思い出しました。

私の同級生の友人と奥さんが、クリニックの患者さんとして通院していました。

人も羨むような、仲の良い夫婦です。

治療が終わり、挨拶をしようとしたら、奥さんは治療用のいすに座り、まっすぐ前を見ていました。

そして「病気になったので、しばらく通院できなくなりそうです。」と言われました。

「どうしたのですか?」と尋ねたところ、

「悪い病気みたいです。」と、淡々と話されました。

夫である友人は医者であり、後日連絡して聞いたら、ガンでステージⅣと言うことでした。

腰痛を訴えていて、ガンが背骨に転移していて、最初に見つけたのは、友人でした。

友人の勤務先の病院に入院し、手術は適応外のため、抗ガン剤治療が始まりました。


少しでも良くなってもらいたかったので、私は友人夫婦にヒーリングについて話をしました。

友人は信じられないという感じでしたが、奥さんには喜んで同意してもらえました。

週1回日曜日の午前中に、ヒーリングをすることになりました。


友人夫婦には、小学生の子供が二人いました。

新居も建築中であり、家族とともに新しい住まいでの生活を夢見ていました。

そんな時に、突然のガンの宣告、しかもステージⅣ。

奥さん、友人の心境は、とても想像できません。

奥さんの性格は、明るく、前向き、そして快活であり、病気とは無縁に思えました。

社交的で多くの友達が周りにいて、スポーツも大好きで、ガンになる原因はどこにも見当たりません。

どうして自分がガンになったのか、子供を育てているこの時期なのか、本人が1番納得いかなかったでしょう。



入院先の病院から抜け出して、私の仕事場にヒーリングを受けに来ましたが、しばらくはステージⅣには見えないほど元気でした。

ある日のこと、ヒーリングが始まってしばらくすると、奥さんがポツリと言いました。

母親からいつも「〇〇、〇〇」と言われ続けていましたと。

具体的に書くのは控えますが、女性が言われて最も傷つく言葉の1つだと思われます。

怒りや、悲しみを通り越して、あきらめに近い表情で話をしていたのが、印象に残っています。

何で私に、そんなことを話すのかと思いましたが、ヒーリングで霊的な力が流入し、魂が優位になっていると思われ、魂に刻まれた、子供の頃のつらい出来事が呼び戻されて、話したくなったのだと思います。

その時は、ずいぶんひどいことを言う母親だと思いはしましたが、そんな大したことではないと思い、聞き流してしまいました。



奥さんの病状は、家族の願いや医療スタッフの努力にもかかわらず、日に日に悪くなっていきました。

日曜のヒーリングにも、来られなくなりました。

しばらくして連絡したところ、脳に転移して大変つらいと話をしていました。

周りの人が驚くくらい、気丈に、前向きに頑張って、完成した新居に戻り、家族とかけがえのない時間を過ごすこともできたそうです。

すごく、うれしかったでしょう。

許されるのであれば、このまま家族といたかったでしょう。

しかし無情にも、愛する子供たち、友人を残して、次の世界に旅立って行きました。

38歳でした。

その日は、夫である友人の誕生日でした。

神が、その日まで生きていることを、許しました。

夫である友人に向けて、強いメッセージが込められていると感じました。

「私を忘れないで欲しい」というよりも、「私を愛してくれて、本当にありがとう」だと思いました。

目には見えなくなっても、子供や友人に寄り添い、あたたかく、時にきびしく、見守っているのは間違いありません。



他のガン患者さんがどうなのか知ることはできませんが、私の身近にいた人は少なくとも「同性の親からの侮辱的な拒絶」は受けていたと思われます。

なぜ、同性の親なのか疑問に思いました。

愛されたいと思う親から、拒絶された時の想いは、経験しなければわかりません。

同性の親は、数十年先を行く、未来の自分に近い存在であり、手本となる立場です。

同性の親の中に、自らが向かうべき方向や、将来の姿を見出していくのかもしれません。

人に分かってもらえないことでも、母親にわかってもらえれば、気持ちは落ち着きます。

そんな母親から、侮辱や拒絶のメッセージを受け取ってしまったのですから、逃げ場はありません。

本人にとっては、きっと耐えられない、気持ちが張り裂けそうな出来事だったのでしょう。

強い自己否定感が生まれてしまっても、おかしくありません。

もし私が同じ経験をしたら、自分の中に否定的な想いや、親に対する怒りや憎しみが、生じてしまうと思います。

幼少期であれば、大人のように怒りとか悲しみを、言葉や表情や行動で、うまく表現できるはずはありません。

できることといえば、泣きわめくくらいです。

母親からの「侮辱的な拒絶」は、泣くこともできない、あまりにつらい出来事だったのでしょう。

それが、幾度と無く繰り返されて、表現できなかった想いは、積み重なっていったと考えられます



他の人には分かってもらえない、苦しみや葛藤を、子供の頃から抱えていたことになります。

もし、その時のつらい想いを、言葉にして表現してもらって、少しずつ手放せていけたのなら、どう変わっていたでしょう。

自分を許し、母親を許すことができたとしたら、向こうに行かずに済んだのでしょうか。

今となっては、知ることはできません。



ガンは魂のありさまの変化が、肉体のありさまの変化として表れたと考えられます。

魂のありさまを変えたものは、過去のつらい出来事から生じた、表現されなかった想いと考えられます。

もう忘れてしまっているかもしれませんが、同性の親からの拒絶がなかったか、振り返える必要があります。

もし、そんな経験があったとしたら、幼かったために、想いは表現されずに滞ってしまっていると考えられます。

時を経て、子供ができて育てる立場になった時に、その出来事が再び呼び起こされて、同じ想いが積み重なっていったとしても、おかしくはありません。

そして、魂のありさまを変えるほど、想いがうっ積してしまい、肉体にガンとして表れたのかもしれません。

魂は自分のものであり、すべての責任を負わなければいけません。

ガンはその想いに気付き、手放し、魂を浄化させるためにあると思います。

ありのままの自分を許し、より大きな愛を表現するために、存在していると思います。

いたずらに苦しめたり、死に至らせる病では、決してありません。



過去(幼少期)に生じた想いを手放し、つらい出来事を許すことは、ガンを治すために避けて通れません。

しかし、想いは深く根を張っていて、そう簡単に手放したり、許すことはできないと考えられます。

ガンが治りにくいのは、想いを手放したり、許したりすることが、とても難しいからだと思います。



もし、想いを手放し、許すことができたのなら、奇跡のようなことが、現実に起こるような気がします。



現実に起きているので、そのことを伝えたくて、この本を書かれたのでしょう。

内容は難しく感じるかもしれませんが、真実を語っていると、直感的に思いました。

素直に信じて、実践する価値はあります。

この本を、私は支持します。



<追記>2014年12月16日
「がんが自然に治る生き方」 ケリー・ターナー(著)プレジデント社が出版されました。ガンを克服した人の、実体験に基づく病気に対する考え方や、根本的な治し方が、分かりやすく書かれていますので、とても参考になると思います。是非、読んで下さい。




参考ページ: 「ガンは愛により癒される」

        「ガン(癌)は怖くない!」

                        「想いを手放してガンを手放す」

                      「ガン(癌)の真相」










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