口の奥に、口蓋垂という組織があります。
ほとんどの人が、何のためにあるのか分からないと思います。
ある人がなくても良いものと思い、自分の口蓋垂を切り取ってしまったそうです。
するとどうでしょう。
食べ物や飲み物が気管の中に入りやすくなってしまったそうです。
口蓋垂があることで、食べ物がきちんと食道に入って行くようになっていたのです。
何かしらの役割りがあるからこそ、そこに存在しているのです。
1人ひとりの人間も同じだと思います。
何かしらの役割りがあるはずですが、多くの人は分からずに生きています。
以前、ボランティアで通っていた身体障がい者施設には、ベッドの上で一生を終えるであろう人がいました。
身じろぎもせずに、一点を凝視している姿を見て、この人に何かしらの役割りがあるようには思えませんでした。
何もすることができないどころか、人の助けがなければ数日で死んでしまいます。
周りの人は、その人が生きて行くために、身の回りの世話をしてやらなければいけません。
人は、誰かのために何かをすることで成長します。
その人がいることにより、周りの人たちの霊的な成長が促されていることになります。
何の役割りもないように思えましたが、周りの人を成長させるという役割りがあったことになります。
地上的な役割りは、その人の「肩書」で表現できることが多いです。
例えば、私の地上的な役割りは歯医者です。
1日の多くの時間を、地上的な役割りを果たすために割いています。
十数年前から、新たな役割りが加わりました。
このブログを書いたり、依頼があればヒーリングをしたりして、霊的な役割りを果たすようになりました。
霊的な役割りの核心は、知らない人に霊的真理を伝えることです。
ただ、今までの経験から、伝えようと力んでみても、空回りに終わることが多いです。
その理由は、真理を伝えるのは霊界主導で行われているからです。
そして、一人ひとりに計画があるからです。
真理を必要としている人と、伝える人を結び付ける役割りを霊界が担っていると考えられます。
両者の間に接点を見つけて、接触させようとしていると考えられます。
少し前ですが、私の医院にある人が治療を受けに訪れました。
ある日のことです。
自分の身体の不調や身の上の話を、堰を切ったように話し始めました。
その時に、何か特別なものを感じて、手短にヒーリングについて説明をして、仕事が休みの日にすることになりました。
以前はピアニストとして活動されていたそうです。
現在、結婚されていますが、心身の不調により、家の中に引きこもっていることが多かったようです。
ヒーリングを行ってから、しばらくしてお見えになりましたが、表情がとても明るくなっていて、ご自身もご自分の変化に驚かれていました。
ピアノのリサイタルを開くので観に来て下さいとチケットを渡されました。
ヒーリングをしても、内面でどんな変化が起きているのか窺い知れません。
生き方が大きく変わったので、内面においても大きな変化があったと推察されます。
お子さんの治療の付き添いで来院された人がいました。
その方は、初対面にもかかわらず、ご主人の死と言うプライベートなことを私に話し始めました。
何でこの場で話すのだろうと不思議に思いましたが、その理由が後で分ることになります。
しばらくして、亡くなったご主人からのメッセージを受け取り、お伝えすることになりました。
その後、シルバーバーチの霊訓をお渡ししましたが、真理を受け入れて下さったようです。
お2人に共通しているのは、自分に起きている出来事を私に話さずにはいられなかったことです。
そんな衝動に駆られるのは、背後霊の働きかけがあったからと考えています。
そして、目的が果たされると、お2人は何事もなかったかのように、私の元から去って行きました。
このように対面で会わせる時もありますが、ネット上で会わせる時もあります。
ブログに訪ねて来た人の中にも、ヒーリングあるいはメッセージが必要な人、真理を受け入れる準備ができている人がいます。
そんな人たちのコメントの冒頭には、「偶然このブログを見つけた」「たまたま立ち寄ってみた」と書かれていることが多いと感じています。
霊的なことには偶然はありません。
偶然としか思えないのは、霊界の導きがごく自然に行われているからです。
背後霊から届いているインスピレーションと自分の思考を、はっきりと区別することはできません。
自分の考えで行動していたつもりで、無意識の内に霊界に導かれていることは、想像している以上に多いと考えられます。
ネット上での導きは、以下の3つのステップで行われていると私は考えています。
1.検索によって導くべきサイトが出て来る特定の言葉を思い付かせ、書き込ませる意念(インスピレーション)を吹き込む。
2.出てきた(導くべき)サイトを観たくなるような意念を吹き込む。
3.そのサイトに特別なものを感じ、自分に起きた出来事を書かせるような意念を吹き込む。
霊界から意念が地上の魂に吹き込まれると、そうせずにはいられない衝動に駆られると考えられます。
コメントをもらった人の文章に、何か特別な力が働いていると感じた時には、霊界に導かれている可能性が高いので、見過ごしてはいけないと思っています。
地上には、いくつもの役割りが存在します。
その中で、必要としている人に真理の在りかを教えるのは、最も価値がある役割りと言われています。
シルバーバーチの霊訓には「霊的に、精神的に、あるいは物質的に人間の運命の改善という重大な仕事に身を捧げるわれわれは意志を強くもち、努力は決して無駄に終わらないことを確信いたしましょう。」と書いてあります。
私自身も、真理を知って内面に変革が起きました。
そして救われました。
他の人にも、同じ恩恵を受けてもらいたいと強く思いました。
そして、こうも書かれています。
「真理普及の仕事を託された者に私から申し上げたいのは、現在のわが身を振り返ってみて、果たして自分は当初のあの純粋無垢の輝きを失いかけてはいないか、今一度そのときの真撃なビジョンにすべてを棒げる決意を新たにする必要はないか、時の流れとともに
地上的なことに捉われて、霊的な役割りを疎かにしていないかを、常に省みる必要があると感じています。
霊界が求めているのは、真実を伝えようとする強い想いです。
その想いは瞬時に霊界に伝わり、真実を求めている人を導き始めます。
あらゆる可能性を探りながら、両者をつなげようとしています。