2022年10月9日日曜日

あの世で役に立つために


空が一層高くなり、秋が深まって来ました。

私は今、60歳なので、1番好きな季節である秋を経験できるのは、あと何回でしょうか。



その後に待っているのは、四季のない世界です。

そう言うと、変化に乏しい、単調な世界のように聞こえますが、そんなことはありません。

地上のどんな景色よりも素晴らしい、生命力の輝きに満ち溢れた世界が広がっているはずです。



肉体は年と共に衰えて行きます。

頭の回転は遅くなり、物覚えも悪くなります。

けれども、解決するべき問題が生じないわけではありません。



次の世界に行くと、肉体はなくなります。

食べる必要がなくなり、働く必要もありません。

人間関係の煩わしさから解放され、肉体の老いや病気の苦しみもありません。

この世から見れば夢のような快適な世界です。

そのことを知っているので、早く行きたいと思う時がありますが、寿命が来る時まで生きなければいけません。


あたたかい日差しを浴びながら、気持ち良さそうに日向ぼっこをしている猫を見ていると、微笑ましく、羨ましいなと感じる時があります。

それでも、1日中日向ぼっこをしていれば、退屈してしまいます。

何十日も続けるとしたら、きっと苦痛になるでしょう。



私たちは、神(全体)から生命力を受け取って生きています。

生命力は活動するために与えられているので、何もしないでいると苦痛のようなものを覚えます。

牢獄にいるのが罪の償いになるのは、そのためだと思います。



あの世に行くと、何もしなくても生きて行けます。

自分の好きなことが、いくらでもできます。



日向ぼっこと同じで、何もしないでいると、あの世でも退屈を感じてしまうと思います。

かと言って、好きなことばかりをしていても、何か物足りなさを感じようになると思います。



生きる目的は自分を成長させるためです。

困難や障害を乗り越えて行くことで成長します。

何も心配することもなく、好きなことだけ出来る次の世界はとても居心地が良いのですが、その分、成長がしにくくなります。



人には成長しようとする欲求があります。

成長が乏しい状態が続くと、ある種の苦痛を感じるようになると考えられます。

そこで、大きく成長できる、この世に生まれることを志願するようになります。

成長を期待できる、困難や障害を乗り越えて行く人生が立案され、それを了承して、最適な環境の母体に宿ります。



地上で生活するために、何かをしなければいけません。

生活するためにはお金が必要であり、そのために働かなければいけません。

結婚したり、子供が生まれると、自分以外の者のために、何かをしなければいけなくなります。




誰かのために何かをすること、奉仕をすることで、人は成長します。

地上でしかできない経験を通して、誰かのために何かをする習慣を身に付けています。

身に付けた習慣は、次の世界で活かされます。

自分以外のために何かをしなければいけない地上の経験は、何もしなくても生きて行ける次の世界において、より自然に奉仕ができるようになります。

自律的に成長して行けるような習慣を、地上で身に付けています。



子供の時、自分のことしか考えないで行動すると、友達から反発されたり、仲間外れにされたりします。

自分のことしか考えない人だけが集まったら、調和は生まれず、時に争いが起こります。

他者のことを思いやる人だけが集まったら、調和が生まれ、争いは起きません。

これらは自然法則の働きによるものであり、地上にしかない経験をしながら、他者のことを思いやる気持ち、神の心を学んでいます。



次の世界には完全なヒエラルキーが存在します。

地上ではお金や権力がある人が上に立つことが多いのですが、次の世界では消えてなくなります。

持っていけるのは自分の魂だけです。

霊性の高い人ほど、他者へ愛を表現できる人ほど、自然法則の働きによって上の世界に行きます。

水は上から下へと流れます。

上にいる者が下にいる者を思いやることで、神の愛が全体に行き渡るようになっています。



人には、上の世界に行きたい欲求があります。

そうでなければ、地上には生まれて来ないでしょう。

地上でしか経験できない、苦しみや悲しみの出来事を通して、魂は成長して行きます。

より高く、強い愛を表現できるようになった魂は、生まれる前よりも上の界層に行くことになります。

役に立つことに、より悦びを感じられるようになっています。




写真3 <a href="https://jp.freepik.com/free-photo/_2760681.htm#page=3&query=%E5%AE%B6%E4%BA%8B&position=20&from_view=search&track=sph">著作者:rawpixel.com</a>/出典:Freepik

9 件のコメント:

あさよ さんのコメント...

いくみ様
ブロック読ませて頂きました。私は65歳、本当に後何年主人との想い出たくさんの秋を過ごせるのか?
いくみ様と全く同じ想いが
ブロックを読み思うました。

あちらへ行けば愛おしい独りに逢える

けれどまだまだ働き食べ寝て意味のない日々を過ごすのかと思うと解ってはいても
寂しいですね…

いつかその一つ一つも出来なくなり歳老いて迷惑をかけ
るのか?と思うと
死を考えてしまう、弱い私です。
弱音を吐きすみません。

あさよ さんのコメント...

先ほどのコメント誤字脱字
すみません。

イクミ さんのコメント...

あさよ様

こんばんは。
更新したブログを読んでいただき、ありがとうございます。

私の地上の人生は残り30年位でしょうが、もしかしたら、寿命が来ていて、明日逝ってしまうのかもしれません。
明日逝っても全然かまわないのですが、家族や仕事のことを考えると、そうは行かないような気がします。
もっと多くの人に霊的真理を知ってもらいたいとも思っています。

あさよ様は、早く逝って会いたいでしょう。
会えることが分かると、無用に苦しむことはなくなりますが、今生を生きることが大変に思えるようになるかもしれません。

意味のないことはありません。
会いたい気持ちを心に秘めながら、毎日を生きることで、少しずつ魂が豊かになっていると思います。
肉体の衰えを感じながらも、働くことにも意味があると思います。

年老いて来ると、できないことが増えて来ますが、それは神様が決めたことなので、悪いことではありません。
人のお世話になるかもしれませんが、お世話をした人にも意味があることなので、迷惑とは言えません。
あさよ様がこれまで与えて来たものが、因果律の働きで、これから先に返って来ると思います。
何も心配はいりません。

桃子 さんのコメント...

「会いたい気持ちを心に秘めながら、毎日を生きることで、少しずつ魂が豊かになっていると思います」

;あさよさま、初めまして。
私も毎日、いつも、逝ってしまった人のことを想ってしまいます。
いまでも、あの人にアドバイスされたことを基準にしてあいかわらず自分の行動を考えたり・・、
もう人生変わってしまったから判断基準を変えてもいいよね、とか、その他色々・・。

そして、霊的真理を知ったとは言え、特別なことができるわけでもなく、
できるのはごくごく小さな平凡なことくらい・・。
ただ規則正しく生活、それだけの日々・・(もちろん十二分で有難い生活とも感じていますが)


>会いたい気持ちを心に秘めながら、毎日を生きることで、少しずつ魂が豊かになっていると思います。

;イクミ様。
そうですね・・。そうだったとしたら、素敵ですね。

なにか・・、成長できれば。成長できていればいいのだけれど、いつか会える時までに。
                                        青栁桃子

紀子。 さんのコメント...

あさよさん。

紀子です。

先日彼の月命日が過ぎ、3年と9ヶ月が過ぎました。

あの日からの毎日は、とても悲しくて寂しくて辛くての日々ですが、思い返すと、もうそんな時が経ったのかと不思議な気持ちにもなります。

確かに周りの環境も思えば変化していて、実際自分も歳をとっているはずなのに、何一つ変わらない気がします。

彼に逢いたい。
毎日思うことです。

彼と過ごした日の事を思うと泣かない日はありません。

いつも頭の片隅には、死が隣り合わせで居ます。

後どれくらい。
長生きしてしまったらどうしよう。

そんな心配ばかりです。

自分が、旅立つ日が来るまで思い続けるのかと思うと、早く逝きたい。
死んでしまいたい。
そう思い過ごしています。

でも、自分から逝く事は許されない。
その言葉に、今こちらで生きています。

あさよさん。
ご主人に再会されるまで、生きてください。
ここへ来て、また私の話を聞いて下さい。

あさよさん達がいて下さるから、私はたくさんの勇気を貰えています。

私も生きます。

紀子。

あさよ さんのコメント...

桃子さん
はじめまして
私も同じ気持ちです。
逝ってしまった愛おしい人を日々思い生きています。
現在も何かをするときは主人に相談します。
そうですね、会いたい気持ちをもち生きる事が魂を成長させるのですものね…


理解してはいます
でも時に逝ってしまいたいと…

でもでも同じ気持ちで生きられている
桃子さんと出逢えたのもきっと霊界からのお導きです
これからも、もし宜しければおはなさせて下さい。

あさよ さんのコメント...

紀子さん
お言葉ありがとうございます。

泣いてしまう日々、よくよく解ります
でもね、多分それは紀子さんが彼に逢える時まで続くのですょ、そして
その思いが魂を美しく強く成長させてくれていると。

彼が逝き3年が過ぎたのですね
私は15年
それでも泣きます、死にたいと思います。

だからいくみ様、紀子さんが居るここに
きます、、、

いつの日かきっと
彼と紀子さんと私と主人と逢えます
その日を楽しみに生きます

紀子さん
励ましのお言葉本当にありがとうございます、とても嬉しいです。

桃子 さんのコメント...

あさよ様
 15年・・・、長い長い間、お一人でじっと耐えていらっしゃるのですね。
でも、時折ご主人の存在を感じていらっしゃるようで・・・。
お辛くとも、たいそう貴重なご経験をされていると思います。

こちらこそ、お話聴かせてくださいませ。         桃子

紀子。 さんのコメント...

あさよさん。

今私がこちらに残り、生きている意味。

充分理解していてるつもりです。

それでもやはり、辛いです。

ただ声が聞きたい。
少しだけでも良いから、あの時みたいに声が聞きたい。

そんな些細なことさえ叶わない。

それがこれ程までに辛い事、あの時の私に、今をもっと大切にしなさい。
そう伝えたいです。

戻る事は出来ないあの日に帰りたい。

その想いばかりです。

紀子。