幸いにも、日本国内の感染者数は減って来ています。
流行が収束していると言うよりも、多くの人の努力により、人と人が接触する機会が少なくなった結果が表れていると考えています。
日本は「自粛」と呼ばれるように、自主的な判断で行動を制限して来ました。
一方、諸外国で行われていた「ロックダウン」は、強制的に行動を制限するものであり、それにより感染の機会を完全に断とうとするものです。
ロックダウンされた都市(スペイン) |
しかしながら、解除されれば人との接触が始まり、生物学的法則に則って再び流行が始まる可能性は高いと考えられます。
他の国とは違う政策をとっている国があります。
スウェーデンでは、ある程度の行動制限をしていますが、店を閉めることもなく、小中学校も休みにならず、ほとんどの人は普段通りの生活をしているようです。
4月のスウェーデン(ストックホルム) |
予想通り感染者は増えて、それに伴う死亡者数も近隣の国に比べて多くなっています。
しかし、当局はそのことを織り込み済みであり、もうしばらくすれば、一定数以上の人が抗体を持つことで集団免疫を獲得して、収束に向かうと予測しています。
ロックダウン→解除→感染者の増加→ロックダウンを繰り返していると、収束までに長期間かかり、経済的損失が大きくなるので、それならば、普段通りの生活をしてもらい、(多少死亡者が増えても)損失を少なくしようと考えているようです。
どの政策が正しいのかは判りませんが、流行を防ごうと力を入れるほど、抗体を持つ人の割合が少なくなり、再び流行が起きるリスクは高くなると考えられます。
過去の経験からは再び流行が起きて、数年をかけて収束に向かって行くと予想されます。
余談ですが、今回のウィルスの流行を予見していたような文章を見つけました。
「In around 2020, a severe pneumonia-like illness will spread throughout the globe, attacking the lungs and the bronchial tubes and resisting all known treatments," it said.
(2020年頃、重度の肺炎のような病気が地上に蔓延して、肺や気管支を侵してしまうようになるが、既知の全ての治療法に効果がない。)
「Almost more baffling than the illness itself will be the fact that it will suddenly vanish as quickly as it arrived, attack again ten years later, and then disappear completely.」
(病気以上に全く持って不可解なのは、(病気が世界中に)到達するのと同じくらい早く、突如として消滅してしまうことです。10年後にまた現れて、今度は完全に消滅します。)Silvia Brown: 『End of days』 2008 CNN worldより引用
予知能力は存在すると思いますが、全てが的中するわけではありません。
むしろ外れることが多いと感じていますが、今回は後半部分が的中して、再び流行せずに収束することを願わずにいられません。
感染しても約3人に1人(35%)は無症状と言われ、そのために知らない間に拡がってしまうのが、このウィルスの怖いところです。
再び流行が始まったとしても、しばらくは気付くことが出来ないでしょう。
流行を防ぐためにはワクチンが必要です。
しかしながら、行き渡るまでにあと数年かかると言われています。
それまでの間、ウィルスの脅威に晒されていると思うと気が重くなりますが、引き続き、移さない、移らないような自助努力を続けるべきです。
いつの日か、流行が収束する時が来ます。
それまでに世界中でどれ位の人が亡くなるのか予想もつきませんが、戦争に匹敵すると考えられます。
この出来事が人間が享受する結果であるならば、それを深く受け止め、原因を検証しなければいけません。
何事もなかったように忘れて、元の生活に戻ろうとするならば、何の教訓も得られずに終わります。
それでは亡くなった人たちが報われません。
ところで、今回のウィルスの流行に対して、日本の対応は国内外の評価が低いようです。
3月後半から、ニューヨークと同じことが東京で起きると言われており、戦々恐々としていました。
結果として、全国の死亡者数は814人(5月22日現在)で、人口当たりの死亡率が世界で最も低い国の1つとなっています。
一方、アメリカでは未だに感染拡大が続いており、予測される死亡者数は15万に上るとも言われています。
アメリカは世界で最も経済的に豊かな国であり、医療資源にも恵まれています。
何故、これだけの差が出てしまうのでしょうか?
視えないところに原因があるのかもしれません。
「日本人の特徴」で検索してみたところ、トップのサイトにはこんなことが書かれていました。
1、周囲から目立たないように、大人しくする
3、我慢強さがある
4、自分を表現するのが下手
5、非常に温厚である
6、他国の流行や文化を積極的に受け入れる
7、完璧主義者が多い
8、周囲に合わせることが多い
10、約束や時間をきっちり守る
どれも頷けますが、1と8などは日本人の短所とまで言われたことです。
個性がない、主張がない、何を考えているのか判らないと言う、ネガティブな意見を良く耳にします。
しかし、裏を返せば周囲との調和を重んじ、協調性があると言うことではないでしょうか。
自粛が成功しているのは、こんな特徴を有する国民だからかもしれません。
ゴールデンウィークの新幹線の乗車率は前年の10%以下だったそうです。
GW中の東京駅の新幹線ホーム |
こんな光景が見れるとは、私も想像していませんでしたが、もし他の国で同じことが行われたとしても、こうはならなかったでしょう。
2の礼儀正しくマナーを守る、この日本人の特徴はマスクを着けることにつながり、人に移さないことに大きく貢献していたと思います。
2の礼儀正しくマナーを守る、この日本人の特徴はマスクを着けることにつながり、人に移さないことに大きく貢献していたと思います。
一方、「アメリカ人の特徴」で検索してみると、こんなことが書かれていました。
1、フレンドリーな人が多い
2、自己主張が強くはっきりしている
3、ポジティブで楽しいことが大好き
そして、何より個人の自由を尊重する国だと思います。誰とでもすぐ仲良くなり、自分の考えを積極的に発現し、自由に行動する姿に憧れている日本人も多いのではないでしょうか。
しかし、自分の意見を持ち、自己主張が強くなると、衝突しやすくなるのも確かです。
それを回避するために、人は人、自分は自分という気持ちになってしまう気もします。
結果として、日本人と比べて、協調性に欠けてしまうのかもしれません。(ただし同じ方向を向いた時の勢いは凄まじいものがあります)
それ故に、ロックダウンのような強制的な処置が必要なのでしょう。
周囲との調和や協調を重んじ、マナーを守り清潔好きな日本人の特徴が、ウィルスの流行を防ぐために非常に有利に働いたと考えられます。
周囲と調和し、協調するのは道徳的規範を超えたものだと思います。
自分よりも、他者に重きを置いているので、自然法則にも適っています。
そのために、良い結果がもたらされたのではないでしょうか。
国の政策が、国民の生命や健康に大きく影響を与えているのは明らかです。
政策にも自然法則は働いていて、動機が利己的であれば、良い結果は得られません。
また、生命よりも経済を優先しているのであれば、それは自然法則に反しているので、因果律の働きにより、多くの生命を失う結果が生じると考えられます。
経済はいつの日か再生しますが、人命は再生しません。
施政者の責任は極めて大きく、動機如何によっては、多大な罪を背負うことになると思います。
無知ほど恐いものはありません。
一刻も早く、自然法則の働き(霊的真理)を知り、それに適った行動を取って欲しいです。
今回のウィルスの流行で亡くなった人たちは、どんな人でしょう。
肉体的、社会的、経済的な弱者が多くを占めています。
向こうの世界に行くこと自体は悲劇ではありませんが、弱者を助けようとしないで、見殺しにしてしまうのは、自然法則に反しています。
周りの人が、危害が加わらないように、守らなければいけません。
貧困、無知があるところに、ウィルスは容赦なく拡がって行きます。
そこには、不公正、不平等が存在しています。
高みから静観することは許されません。
解消するためには、自分が持っているものを、分け与えれば良いはずです。
分け与えようとしないのは、差別があり、利己心があるからです。
それらは神の心に反しています。
サンパウロ(ブラジル)のスラム |
ウィルスは自然法則の働きに従って、人間社会の未熟さを露呈させながら、拡がって行きます。
露呈された未熟さを認識し、改めなければいけません。
私たちの住む世界は1つです。
ウィルスは、国境も人種も宗教も文化も関係なく拡がって行きます。
世界単位で、この出来事を捉えなければいけません。
もし、個々の人の協調で国が救われるのであれば、今度は個々の国が協調することで世界が救われるはずです。
それぞれが独自の主張をしていたら、協調は生まれません。
「人類を救う」
目的をこの1つにして、この難局に立ち向かわなければいけないのではないでしょうか。
弱い人たちのために、手を差し伸べることが出来るのがこの世です。
そこに神性が発揮されます。
成長する絶好の機会が与えられているのであり、地上に生まれた意味があります。
叡智を結集して得られた知識や治療法を、弱い人たちに分け与えなければいけません。
多くの人たちがそのことに気付き、弱い人たちのために動くことで、世の中は明るく、希望に満ちたものに変わって行きます。
多くの人たちがそのことに気付き、弱い人たちのために動くことで、世の中は明るく、希望に満ちたものに変わって行きます。
神の愛が地上に行き渡り、癒され、進化が促されます。
調和や協調が乱されると、自然法則の働きにより、何かしらの結果(問題)が生じるようになっています。
自由意思のある人間が、地上で調和や協調を乱したことによって、このウイルスは人間の間で流行していると考えられます。
解決に必要なのは、ミクロとマクロにおける、調和と協調です。
弱い人たちのために何かをすることです。
今できることは、ウィルスを移さないようにマスクを着ける、無用な人との接触を避ける、寄付をするくらいしかないのかもしれませんが、それでも良いのです。
助けを求めている人が現れたら、良心に従って行動するようにして下さい。
WFPはコロナの影響でさらに1億3千万人が加わり、10億人が飢餓の瀬戸際に追い込まれると試算しています |
貧しい人は、さらに貧しくなることを忘れてはいけません。
飢えた人が、さらに飢えてしまうことを忘れてはいけません。
苦しみや痛みの叫びが、黙殺されることがあってはいけません。
世界は1つであり、全ての人間がつながっていることを、今回のウィルスの流行は教えてくれています。
世の中が大きく変わろうとする時に、弱い人たちのために声を上げ、働きかけなければいけません。
まずは、全ての人に食べ物とワクチンが行き渡るように働きかけましょう。