人は1日に何回決断をしているのでしょうか?
ケンブリッジ大学の研究によると、何と3万5千回の決断をしているそうです。
朝、目が覚めたら、起きるか、もう少し布団の中にいるかに始まり、どんな服を着るか、何を食べるか、仕事が始まれば決断の連続です。
決断は労力を伴うものです。
アップルの創始者であるスティーブ・ジョブズは無駄な労力を使わないために、いつも同じ服を着ていたそうです。
さまざまなことを決められるのは、他の動物たちと違って人間に自由意志が与えられているからです。
自由意志があって良かったと思いますが、決めたことに対して責任が伴うことを忘れてはいけません。
20年以上前ですが、過った行いをして行政処分を受けて、大変苦しい思いをしました。
その時に霊的真理と出会い「因果律の働き」を思い知りました。
いっそのこと自由意志などなければ、過ちを犯さず、苦しい思いをしなくて済むのにと思いました。
けれども、自由意志がなければ、シルバーバーチが言うようにただの操り人形になってしまいます。
自由意志が与えられたのには、何か理由があるはずです。
宇宙を創造した神は完全です。
私たち人間は、神の心を表現する宇宙の一部として創られました。
けれども、極めて不完全な存在です。
シルバーバーチの霊訓にはこのように書かれています。
「完全が存在する一方には不完全も存在します。しかしその不完全も完全の種子を宿しております。完全も不完全から生まれるのです。完全は完全から生まれるのではありません。不完全から生まれるのです。」
不完全な私たちにも、完全(神)が宿っています。
別のところで、こうも書かれています。
「こう考えるとよろしい。光と鏡があって、鏡が光を反射している。鏡が粗末であれば光の全てを反射することはできない。その鏡を磨いて立派なものにすれば、それだけ多くの光を反射することになります。」
私たちは完全な光(神)を宿していますが、映し出す媒体(自我)が不完全なために、そこから放たれる光も不完全なものになってしまいます。
媒体(自我)が進化するのに従い、表現も完全になって行きます。
完全な神が、何故不完全な存在を創ったのかは分かりません。
それでも、こんな風に思えるのです。
完全(100%)は変化しようがありません。
不完全であればこそ、完全に向けて変化の余地が残されています。
完全へ向けての変化が進化であり、進化こそが生命創造の目的になっていると考えています。
変化しているのは生命だけではありません。
物質もミクロの原子からマクロの宇宙まで常に変化しています。
神の創ったもの全てが、自然法則の働きによって、進化して行きます。
生命(魂)には、完全に向けて進化しようとする根源的な欲求が存在しています。
けれども、人間には自由意志があります。
そのために、完全とは違う方向に行ってしまうこともあります。
自然法則の働きの中に、神の心が顕現しています。
自由意志により不完全さが表現されると、自然法則(因果律)が働いて、苦痛を伴う事象が生じます。
わがままばかりを言っていると、疎外されるのもそうです。
孤独という苦痛を経験して、不完全な表現(わがまま)を改めて、協調的な行いをするようになります。
自然法則の働きによって、神の心を学びながら、完全に近づいて行きます。
神の意図は完全です。
無駄なものは一切ありません。
全ての生命は、全体のために役割りがあって存在しています。
それぞれが役割りを果たすことによって、全体に調和が生まれ、美しくなって行きます。
そして個の進化が促されます。
個々が進化することで、全体が進化して、神の意図する世界となって行きます。
神は進むべき方向を、良心の声として示しています。
進化を妨げる行いをしようとすると、良心が咎めるようになっています。
いざ行ってしまうと、良心の呵責を感じるようになっています。
生れる前に決めていたことであれば、それを知っている霊的な自我(インディビジュアリティー)は、その方向へ進もうとします。
進化のために計画された人生であることを忘れてしまっている地上の人のために、守護霊が付いています。
目的を果たすために、生涯に渡って守り導いています。
見捨てられることがないのは、神は自然法則の働きとして顕現しているからです。
良心の声を無視したり、守護霊の働きかけに気付かず、進化を妨げる方向に行ったとしても、自然法則の働きにより苦痛を伴う事象が生じ、過ちに気付いて、進化を促す方向へと軌道修正されます。
明日も、たくさんのことを決めなければいけません。
大切な決断をする時は、直感を信じるようにしましょう。
直感とは、霊的なインスピレーションです。
霊的な自我(インディビジュアリティー)の訴え、内在する神(良心)の声、あるいは背後霊の働きかけを、インスピレーションとして受け取っていることがとても多いです。
自分の頭で考えたことよりも、広く、深く、先まで見渡せています。
時に直感は、難しい方、避けたい方、面倒な方向を指し示すかもしれません。
けれども、その方向は自らの学びや成長につながっているので、後悔することはありません。
進化を促す方向に行くのか、進化を妨げる方向に行くのかを決めているのは自分です。
決めたことに対する責任を地上の人に取らせるために、守護霊と言えども干渉できません。
無事に進化を促す方向に進んで行くことを決めたのなら、惜しみのない援助を始めるでしょう。
どんなに抗ったとしても、結局は神の心を表現する方向へと進んで行くことになります。
もしそうであるならば、遠回りをしないで、最初からそちらに行く方が良いのに決まっています。
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