2024年11月10日日曜日

霊界にいる人とつながるために


一昔前は、ガンになっても本人に余命は告げませんでした。

死は忌まわしく、恐いものに感じていた人が多く、ショックを与えないための配慮があったと考えられます。

今は、医者が余命を告げないと訴えられる可能性があります。

患者に知る権利があるにはもちろんですが、以前ほど死が恐いものに感じられなくなったせいもあるのかもしれません。



ここ十数年で「霊」や「魂」と聞いただけで拒絶反応を示した人が少なくなり、信じる人が増えて来たと感じています。

それを裏付けるデータがあります。

2017年のPew Research centerの調査によると、アメリカにおいて「無宗教」だがスピリチュアルな信念(魂の存在を含む)を持つ人が増えていて、特に1980年代生まれ以降の若年層(いわゆる「ミレニアル世代」や「Z世代」)では、「宗教を持たないが魂や霊的存在を信じる」人が急増していて、無宗教者の中でスピリチュアルな概念(魂の存在)を信じる割合は、過去15年間でおよそ30%以上増加したそうです。

死や霊的なことがタブーでなくなり、普通に語られるようになり始め、意識が変化しているのは確かなようです。



この変化は一過性のものではなく、永続的に進行して行きます。

何故なら、魂が存在しているのは紛れもない事実だからです。



魂の存在が信じられる人が増えて行ったらどうなるのでしょうか?

地上と霊界とのつながりが深まって行くと考えられます。



私たちは肉体を携えた魂です。

そのため霊的な感覚が生まれながらに備わっています。

ところが霊的な感覚は、肉体が持つ五感よりはるかに微弱です。

電車に乗った時に、合い向かいの長椅子に座っていた7人全員がスマホを見ていました。

日常生活において、スマホやパソコンを見たり、作業をするなど、五感を働かせて頭を使っている時間が極めて多いです。

五感を働かせて頭を使っている時は、相対的に霊的な感覚は弱くなっています。



もしそうならば、五感や頭の働きを弱めることで、霊的な感覚は強くなるはずです。

目や耳から入る情報が遮断される環境、静かな部屋で目をつむって、何も考えずにいるだけでも(五感や頭の働きは弱められて)霊的な感覚は強くなるはずです。

スマホやパソコンを見るのをやめて、心を空っぽにする時間を持つことは、霊的な感覚を保つために必要と思われます。



霊的な感覚が強くなっている時に、霊界とのつながりも深まっています。

つながりを通して、インスピレーション(思念)を受け取ることもあるでしょう。

インスピレーション(思念)を受け取ると、イメージとして浮かび上がることがあります。

ふと湧いたアイデアや概念は、霊界から届けられたものなのかもしれません。

私は眠りから覚める直前にインスピレーションを受け取ることが多いです。

忘れてしまうのを防ぐ、霊界にいる人の配慮と考えられます。



霊界の人が、地上の人に「うれしい」と伝えたいとします。

「うれしい」という言葉で伝えるのは、霊界にいる人にとって至難の業です。

言葉は五感を通して伝えるために存在する、地上だけの思念の代用品だからです。



「うれしい」の本質は想いです。

その想いは、霊的な感覚を通して伝えるしかありません。

霊的な感覚によって受け取った想いが、言葉に変換されなかったとしても、地上の人に何らかの変化をもたらすかもしれません。

何も考えていないのに、思わず笑みがこぼれた時は、うれしい想いが伝わって来たのかもしれません。

過去に地上の人を愛しむ霊界にいる人の想いが伝わって来た時のことですが、私には何の感情もないのにもかかわらず涙が溢れて来ました。

霊界にいる人の想い(愛)が、地上の人の涙によって表現されることがあります。



霊的なものが見えなくなる地上において必要なのは信じる心です。

「自分を愛してくれている存在といつもつながっている。」

そう信じることで、霊界にいる人とのつながりが深まります。

つながりが深まるほど、地上の人に想いを伝えやすくなります。



地上にいる人同士でも、言葉を超えて相手の想いが伝わって来ることがあります。

一卵性双生児の中には、相手の考えていることや望んでいることが分かる人たちがいます。

肉体だけでなく、魂も似通っているために同調しやすく、無意識の内に想いを交わし合っていると考えられます。



つながりが深まるのに従い、霊界の人から受ける影響も大きくなって行きます。

思いもよらずに行動してしまった、あるいは行動したくない衝動にかられた時は、霊界の人からの想いに知らずに反応している可能性があります。

良心の声に従わせるような想いを投げかけて来ることもあるでしょう。

霊界にいる人は、地上の人の成長を願っているからです。



霊的な能力がある人しか霊界からのメッセージを受け取れない時代から、特別な能力を持たない人でも受け取れる時代になって来ていると感じています。

地上全体が少しずつ霊的に進化して、霊界とのつながりが深まって来たからだと思います。



霊的な感覚は、五感とは別次元のものです。

いくら耳を澄ましても、想いを「聴く」ことはできません。

何も聴こえないからと言って、何も伝わって来ていないと判断するのは誤りです。

心が急に明るくなったり、内側から温かくなるのを感じたり、見守られているような気がした時は、言葉にならない想い(愛)を受け取っているのかもしれません。

そんな時は、次元を超えてつながっていること、変わらずに愛されていることを、霊界に向かって感謝しましょう。





2024年11月3日日曜日

持っているものを分け与える


霊界が最も憂いている地上の出来事は何でしょうか?

戦争と飢餓だと思います。

9人に1人が飢餓状態にあり、毎日2万5千の人が飢えで亡くなっていると言われています。

さまざまな要因により起こりますが、根本には霊的な知識の欠如があると考えられます。



聖書に書かれている「金持ちとラザロ」の話を思い出します。

豪華な衣装をまとい、毎日贅沢な生活を送っていた金持ちがいました。

そこに貧しく病気に苦しんでいたラザロが訪ねて来ます。

ラザロは食卓から落ちるパン屑を求めましたが、金持ちは無視し続けました。

やがてラザロと金持ちは亡くなります。

死後、ラザロは天使に連れられてアブラハムの元に行き、慰めを受けるようになります。

一方、金持ちは地獄で苦しみ、遠くに見えるアブラハムとラザロに助けを求めます。

金持ちは、自分の舌をラザロに冷やしてもらうことを願いますが、アブラハムは立場が逆転したことを説明し、両者の間には大きな溝があるため、行き来することはできないと告げます。

自分の家族に警告するためにラザロを送ってほしいと金持ちは懇願しますが、アブラハムはたとえ死者が復活して伝えても信じることはないだろうと断言します。(ルカによる福音書より)



地上に生まれると、五感を頼りに生きるようになります。

そのために、目に見えるものが全てと錯覚してしまいます。

お金よりも大切なものはないと思っている人は少なくありません。



目に見えるものには永続性がありません。

お金や肉体は消えてなくなる運命です。

目に見えないものに永続性があります。

生命の本質である魂は不滅です。

魂から生じている愛も不滅です。

愛より大切なものは、この宇宙に存在しません。



目に見えない法則(因果律)が働いています。

自分の行ったこと、言ったこと、想ったことに対して、相応の結果がもたらされます。

金持ちは、この(霊的な)知識がなかったために、死後に苦しむことになります。

持っている者は、持たざる者に分け与えなければいけなかったのです。



なぜ分け与えなければいけないのでしょうか?

肉体は独立して存在していますが、生命(魂)は霊的につながっています。

けれども、普段通りの生活をしていて、つながりを意識することはありません。

何かの出来事をきっかけにして意識することがあります。



2011年3月11日に東日本大震災が起きました。

津波により多くの人が亡くなり、街全体が流されました。

その後「絆」という言葉を良く耳にしました。

それは、悲惨な出来事を経験して、眠っていた魂が目覚めて、目に見えない霊的なつながりを意識するようになったからだと考えています。



他人の身体の痛みは分かりません。

けれども、心の痛みが分かる時があります。

想いを共有することもできます。

もらい泣きや、もらい笑いをしてしまうのは、霊的につながっているため、想いが伝わって来たと考えられます。



離れた場所にいても、ヒーリングはできます。

携帯電話同士が電子的につながっているので会話ができるように、人と人は霊的につながっているので力を伝えることができます。


地球は大きいです。

けれども無限大の宇宙から見れば点のような存在です。

宇宙の中で、地球は1つのユニットとして創られたと考えられます。

地球上の全ての生命は、全体のために何らかの役割りを果たしています。

それぞれが役割りを果たすことで、神が計画した通りに全体が機能します。

植物は動物のために、動物は植物のために、お互いに役割りを果たしています。

全体のために必要とされていない生命は地球に存在しません。



神の心は、全体を想う心です。

全体のために役割りを果たすことで、神の心を表現していることになります。

神の心を表現することで、ばらばらに存在している生命に調和が生まれて、霊的に一体となって行きます。



金持ちが苦痛を味わったのは、(全体のために)分け与えなかったのが、神の心に反した行いだったからです。

地上にはすべての人に行き渡るだけのものがあります。

現実はラザロのような人がたくさんいます。

持っている者が、持たざる者に分け与えていないからであり、同じ罪を犯していることになります。



霊的真理は、お金よりもはるかに価値のある財産です。

持っている者は、持たざる者に分け与えなければいけません。

持っていることで満足していると、金持ちと同じようになってしまいます。

地上を悩ましている出来事は、真理が広まれば根本的に解決されることから考えると、それ以上の罪になるのかもしれません。



真理を伝えたいと意念を発することで霊界が動き始めます。

必要としている人が導かれて来て、自身に起きていること話し始めるでしょう。

そんな時こそ、持っているものを分け与える絶好の機会です。



何よりも大切なのは、伝えたいと言う想いです。

想いがあれば、インスピレーションにより適切な言葉が自然に生まれることも多いでしょう。

それを素直に伝えれば良いのです。