18年前に、突然ヒーリングの力が出現しました。
直後に、霊的真理(シルバーバーチの霊訓)と出会い、私の意識に変革が起こりました。
世の中が違って見えるようになり、ある言葉が妙に心に響くようになりました。
その言葉とは「大丈夫」です。
人のことが心配になった時に「大丈夫?」と声をかけます。
また、不安な時に自分に「大丈夫」と言い聞かせる時もあります。
なぜ心に響くようになったのか、当時は分かりませんでした。
今は、神や霊界の存在が、私たちに語りかけている言葉だと思うようになりました。
不治の病気になり、死が迫っている人がいたとします。
その人に向かって「大丈夫だよ」と言ったとしたらどうでしょう?
多くの人は、死に対して恐れや不安を持っています。
死が迫った人ならなおさらです。
「気休めなど言わないでくれ」と言われてしまうかもしれません。
死とは、生命の本質である魂が肉体から完全に分離する自然現象です。
死んでも、意識は変わりなく存続しています。
本来の住処に戻って、新たな生活が始まります。
地上の苦しみや痛みから解放されるので、本当に大丈夫なのです。
現実に打ちのめされている人、窮地に追い込まれた人に、「大丈夫」と言ったらどうでしょう?
「何を根拠にそんなことが言えるんだ」と怒られてしまうかもしれません。
あらゆる物は自然法則に働きによって支配されています。
あらゆる事象は自然法則の働きによって起きています。
そのことを、物理学者のアインシュタインは「神はサイコロを振らない」と表現しています。
「偶然・運命の気まぐれ・奇跡・偶発事故というものは存在しません。すべては整然とした犯すべからざる連鎖の法則にしたがって働く「因果律」の結果なのです。自然の摂理がこの宇宙全体を支配しており、どこで何が起きようとー昆虫であろうと人間であろうと天体であろうとーすべてにその法則が働いているのです。」と、シルバーバーチの霊訓には書かれています。
自然法則の働きによって、この世界の秩序は保たれています。
魂には神が存在しています。
神が良心となって顕現しています。
助けを求めている人がいたら、何とかしてあげたいと思うのはそのためです。
全体を愛しむ無限の心(意識)が神と考えています。
神の心そのものである愛が、自然法則の働きの中に顕現しています。
私たちは、自然法則の働きによって、神に愛されているのです。
どのような事象であっても、神の愛により創られた自然法則の働きによって起きているので、最終的には良い方向に向かいます。
神が全責任を負っているので「大丈夫」なのです。
地上にいる時は、肉体があります。
五感が強くなり、相対的に霊的な感覚は弱くなります。
そのために、五感に触れない神の存在や自然法則の働きが分からなくなります。
次の世界に行くと、もう肉体はありません。
五感の障壁が取り払われ、神の存在と法則の働きが如実に感じられるようになります。
宇宙は神の愛により経綸されていることが分かり、地上で怖れるものは何もなかったと思うようになります。
シルバーバーチは「取り越し苦労をしてはいけない」と繰り返し言っています。
また「乗り越えられない困難や障害は起こらない」と言っています。
必要なことが自然法則の働きによって起きているので、何が起きたとしても大丈夫と、地上の人たちに伝えたいのだと思います。
幼い頃、怯えていると、親から「大丈夫だよ」と言われると安心できたものです。
「大丈夫」という言葉から、自分の想いを理解してくれて、気遣う気持ち(愛)が伝わるので、恐怖や不安が和らいだのだと思います。
先のことが、全く分からなくなるのが地上です。
不完全な世界のために、思う通りに生きられません。
失敗や挫折もあり、生きるのに疲れてしまう時もあるでしょう。
そんな時に、霊界にいる存在に意念を向けてみるのはどうでしょう。
間髪を入れずに、生きる力が出るような言葉やイメージが心の中に浮かび上がって来るかもしれません。
先のことが予見できる霊界の人たちは地上の人に、何とかなるから大丈夫だよと伝えていると思います。
きっと、その通りになるはずです。
私たちは、全体(神)の一部です。
全体(神)とつながっているので、全ての事象を乗り越える力が秘められています。
外にいる誰かが救ってくれるのではなく、自分の中にいる神によって自分が救われます。
「大丈夫」の語源を調べてみました。
仏教で言う「菩薩」のことを指すようです。
菩薩とは、自己の悟りを求める過程で、他者を救済しようとする精神を持つ者のことを言います。
華厳経の中に「もし諸の菩薩この法に安住すれば大丈夫の名号(みょうごう)を得ん」と書かれています。
(真理を求める人は)自然法則の働きを信じていれば大丈夫と解釈しています。
分殊菩薩像(焼山寺) |
新しいことに挑戦する際に怖れや不安を感じたり、困難や障害に遭遇して生きるのがつらくなったら、「必ず良い方向に向かうので絶対に大丈夫」と、強く自分に言い聞かせて前に進んで行きましょう。