2025年7月6日日曜日

地球温暖化と霊的真理


7月5日に大災害が起きるかもしれないと噂が流れましたが、結局何も起こりませんでした。

けれども、人間が作り出した大災害が、すでに地球規模で起きています。



私の住む町では、連日のように気温が35度を超えています。

以前は異常気象と言っていましたが、今ではそれが当たり前になっています。

「ゆでガエル現象」と呼ばれるものがあります。

温度が少しずつ上がる鍋の中でカエルが逃げずにゆであがってしまうという寓話に由来していますが、徐々に悪化する状況に気づかずに対応を怠り、手遅れになるのを意味しています。

私たちは、「ゆでガエル」になりつつあるのではないでしょうか。



異常気象の原因ははっきりしています。

温室効果ガスである二酸化炭素の大気中の濃度が高くなったからです。



何故、大気中の二酸化炭素の濃度が高くなったのでしょうか?

人がたくさんの物を欲しがり、たくさん移動するようになり、快適な暮らしをするようになったことが原因と考えられます。

それにより、工場が稼働し、乗り物が動いて、電力が消費されて、たくさんの二酸化炭素が排出されることになります。



たくさんの物を欲しがるようになったのは、何故でしょうか?

物を手に入れることに、人は喜びを感じるからだと思います。



気に入ったものを手に入れると、私も喜びを感じます。

けれども、その喜びは束の間です。

しばらくすると別のものが欲しくなります。

物的なものは、いくら手に入れても切りがありません。



何故、物的なものを追い求めてしまうのでしょうか?

私たちは、地上の自我(エゴ)を前面に出して生活しています。

エゴの働きによって、目に見えるもの、触れるものに関心が行くようになります。

目に見える何かを所有することで、エゴの欲求が満たされます。



私たちには、霊的な自我も存在しています。

物をいくら手に入れたとしても、霊的な自我からは喜びは生まれません。



霊的な自我から生まれる喜びとはどんなものでしょう?

まず挙げられるのは、愛する喜び、愛される喜びです。

役に立った時もそうです。

親切にして喜ばれた時に、自分もうれしくなりますが、それもそうです。

自分の欲求が満たされた時にエゴが喜びを感じるのに対して、霊的な自我は他者の喜びの中に喜びを見出します。

霊的な喜びを感じたい人は、物的なものに対してそれほど興味を示さなくなります。



エゴの働きが強くなっている人は、霊的な自我はその奥で眠っています。

けれども、心の奥深くにまで響く出来事を経験すると、それまで眠っていた霊的な自我が目覚めることがあります。

目覚めると、今までとは違うものに喜びを見出すようになります。

そんな人たちが多くなると、世の中は変わります。



2020年初頭からコロナウィルスの流行が始まりました。

この未知のウィルスの流行により、世界中の人は外出を控え、人との接触を避けました。

生命を脅かし、生活を一変させたこの出来事が、心の奥底にまで響いた人は、決して少なくなかったと思います。


非常事態宣言下の東京

非常事態宣言下の東京の街は、走る車は激減しました。

工場や会社も休業して、経済活動が抑えられました。

その結果、何十年ぶりかに澄み切った空気と空の青さを取り戻しました。

世界の二酸化炭素の排出量は、統計を取って以来、最大の減少幅だったそうです。

これ位のレベルで行動変容が起きないと、温暖化は食い止められないのかもしれません。



温暖化が進んだことで生態系が変わり、そして自然を破壊して開発したことにより、未知のウィルスを保有した動物たちと接触した可能性があります。

もしそうであれば、人間が物的な豊かさを追い求めたことが原因で、ウィルスの流行が起きたことになります。

警告が発せられても、聞く耳を持たない身勝手な人間を、強制的に行動変容を起こさせるような大自然のプログラムが仕組まれていたのかもしれません。



残念ながら、地球温暖化は今も進行しています。

コロナウィルスは、変異を繰り返しながら未だに流行しています。

このまま温暖化が進むと、さらに行動変容を強いるようなウィルスが登場するプログラムが仕組まれているのかもしれません。

それによって多くの人の霊的な自我が目覚めて、内から行動変容が起こるでしょう。



エゴの働きが強くなると意識は自分に向き、霊的な自我が目覚めると意識は全体を向くようになります。

より多くの人が全体に意識を向けるようになって、初めて温暖化に歯止めがかかるような気がします。



危機的な状況に目を瞑り、自分の欲求を満足させることを優先させているのは一種の利己主義です。

因果律の働きによって、利己主義はいずれ正されて行きます。

けれども、それまでの間に多大な犠牲が払われることになります。

何よりも心が痛むのは、動物たちが人間以上に、苦痛を強いられていることです。

人間の欲望やわがままで、何の罪もない動物たちの生存が、どうして脅かされなければいけないのでしょうか。

出典:SeppFriedhuber/Getty Images


Materialism(物質万能主義)に打ち込む楔が、Spiritualismです。

霊的真理を知っている者、霊的能力がある者の責任は、想像以上に大きいのかもしれません。

時間は限られています。

直ぐに受け入れてもらえなかったとしても、一人でも多くの人に伝えて行こうと思います。