2023年6月25日日曜日

真理は苦しみを和らげる


霊的真理と出会い18年になります。

出会って良かったと思うことの1つに、「死」についての理解が深まったことがあります。



死は人生の終着点ではありません。

次の世界に移行するためにある自然現象であり、通過点です。

死を怖がるのは、この世界しかないと思っていたり、次の世界のことを知らないからです。

正しい知識を持てば、早く逝きたいと思うようになるかもしれません。

けれども、自分の意志で逝ってしまう過ちを犯さないために、ベールに包まれていると考えています。


「人生は楽しむもの」良く聞かれる言葉です。

そうありたいのですが、そうばかりとは行きません。

この世に生まれて来たのは、自分(魂)を成長させるためです。

病気、別れ、災難、失敗、挫折など、困難や障害を伴う出来事が起こります。

それらを乗り越えようとすることで、成長するようになっています。



つらい出来事を経験している最中は、楽しむ余裕などありません。

早く逃れたい、早く終わって欲しいと願うだけです。

楽しめるほどの出来事であれば、大きな成長は期待できないでしょう。

全てを楽しめる人ならば、この世に生まれて来ないでしょう。



この世を生きるのは、登山のようです。

息を切らしながら、一歩一歩登って行きます。

坂道が終わり、やっと平坦になったと思ったら、次の坂道が始まります。


登っても登っても、また坂道が始まります。

登るのは無理と思うような、絶壁に遭遇することもあります。



坂道を登り続けて、もう一歩も動けないほど、精も根も尽き果てた時に、頂上(死)が待っているような気がします。

頂上では、先に着いている人たちが待ち受けています。

登り切った悦びを分かち合います。

苦しみから解放され、嘘のように楽になっています。

美しい光景を観ながら、平らな世界をゆっくりと歩いて行けるようになります。



そんな快適な世界を離れて、何のために生まれて来たのでしょうか?

この世でしか経験できないことがあったからです。

その経験を通してでしか、学べないことがあったからです。

平らな世界を歩くよりも、負荷のかかる山道を登った方が、より自分(魂)を鍛えることができると思ったからです。



霊的真理を知ったとしても、山道がなくなるわけではありません。

それでも、苦難と言われるような出来事が起きた時、何で自分だけがと憤りを感じたり、もう終わりだと嘆いたりすることはありませんでした。

因果律の働きによって起きていたこと、人生はこの世だけではないことを承知していたので、自分を苦しめるような感情に苛まれずに済みました。



大切な人を亡くした人こそ、真理が必要です。

「いなくなった」「もう2度と会えない」など、無知から生じる無用な苦しみを味合わずに済むからです。

離れ離れになどなっていません。

目に視えなくても、霊的につながっていると信じることができれば、孤独という苦しみは和らぎます。

信じることで愛することができます。

愛することができない苦しみは和らぎます。



人間関係で苦労をするのが、この世です。

近くに憤りを感じる人がいたとしても、真理を知ることで、寛容さを身に付けるために、自分に必要な人と思えるようになるかもしれません。

因果律の働きを知ることで、過去の自分から出たものが、時を経て返って来ているのかもしれないと、原因を冷静に分析できるようになるかもしれません。



これはポジティブシンキングとは違います。

真理を知ることで、苦しみから解放されるようになっています。

教えてもらうものではなく、元々魂に内在されているものを、自分自身で見い出すと考えられます。

見い出すために最適な出来事が、自然法則の働きによって起きていると考えられます。

真理を見い出し、自分を変えるための触媒として、苦しみが存在していると考えられます。



毎日浴びるほど酒を飲んでいる人が、肝臓を悪くしたとしても、何で自分がと憤りを覚えることはありません。

因果関係がはっきりしていて、自分が原因を作っているからです。

ところが、この世で起きる出来事は、因果関係がはっきりせず、原因が判らないことが少なくありません。

原因が判らないと、理不尽さや不公正さを感じてしまい、憤りの感情が生まれて苦しむことになります。



起きた出来事には、原因(目的)が必ずあります。

今は判らなくても、次の世界に行くとはっきりと判ります。

自然法則の働きにより、完全な公正が保たれているのを知り、納得することになります。



過った自由意志の行使により起きる出来事もあります。

起こした者には償いが、被った者には埋め合わせが生じます。

全てが自然法則に働きにより、良きに計られていると信じることができれば、苦しみは和らぎます。



最後に、シルバーバーチの霊訓から引用します。

「なぜ苦しみがあるのか。いたいけな子供が、なぜ苦しまねばならないのか。痛み、病気、面倒、危機、こうしたものがなぜあるのか。そういう疑問を抱かれるようですが、それも全て霊(魂)の進化という永遠の物語の一部なのです。その中には地上に誕生してくる前に、自ら覚悟しているものもあるのです。霊的な身支度を整える上で学ぶべき教訓を提供してくれる、ありとあらゆる体験を経ないことには成長は望めません。とどのつまりは、それが存在の目的なのです。こうしたことは前にも申し上げました。光の存在に気づくのは、暗闇があるからこそです。もしも暗闇がなければ、光とはいかなるものであるかが分かりません。埋め合わせと懲らしめの原理というものがあります。神は厳正なる審判者です。差し引き勘定がきっちりと合わされます。決算書を作成する時が来てみると、帳尻がきっちりと合っています。」



自然法則の働きの中に、神の意図が顕れています。

真理を見い出すほど、苦しみは感じられなくなり、神の意図を表現できるようになります。






3 件のコメント:

  1. イクミ様。

    いつもイクミ様のブログは心に響きます。

    離ればなれではなくて、この先もずっと共に過ごしていける。

    私達が出会い、短い時間でしたが、幸せな時間をくれた彼に感謝しています。

    幸せだった分、こちらに残った事が寂しくて仕方ないですが、もっともっと彼からの想いを受け取れるよう、心穏やかに 彼を信じて過ごします。

    昨日のSY様へのヒーリング 私もお祈りという形で参加させていただきました。

    この様に、イクミ様のブログを通じて繋がる事が出来る人達にも感謝しています。

    紀子。

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  2. さくら様。

    紀子です。

    いつも気にかけてくださりありがとうございます。

    彼と過ごした日々を思い返すと、とても暖かい気持ちを沢山の言葉で残してくれました。

    短い時間で、本当に沢山です。

    もしかしたら、彼の魂が 残り少ない時間を知っていて大急ぎで伝えてくれたのかもしれない。

    そんな風に思います。

    彼と出会えた事は、私にとって大きな出来事です。

    もっともっと彼からの想いを受け取れるよう、日々穏やかに過ごしてみます。

    ありがとうございます。

    紀子。

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  3. 紀子様

    SYです。先日のヒーリングにご参加いただき、本当にありがとうございました。
    紀子様から発した優しい霊的な祈りが、紀子様ご自身や大切な人に還っていきますよう、心から祈っております。
    ありがとうございました。

    SY

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