2021年2月14日日曜日

真理の実践


世界にはたくさんの宗教があります。

以前の私は、宗教と聞くと、何やら胡散臭いものだと思っていました。

変わった教祖がいて、盲目的な信者がお布施を搾り取られている、そんなイメージしか持っていませんでした。



16年前になります。

ある朝、起きたらヒーリングの力が出現していました。

その後すぐに、シルバーバーチの霊訓(霊的真理)に出会いました。

そして、人生を大きく揺るがす出来事が起こりました。

わずか1か月の間に、立て続けにあったので、「人生は計られている」と、思わざるを得ませんでした。

起きた出来事に追い詰められて行く中で、「因果律の働き」を思い知らされ、神と神の法則を信じるようになりました。

絶妙のタイミングで霊的真理に出会えたのは、霊界の導きによるものと確信しています。



霊的真理を知ったことにより、若い時から感じていた「何で生きているのだろう?」と言う疑問が解決されました。

死んだ後も人生は続いていることが判ったので、欲張って生きようとしなくなりました。

上辺ではなく、内面を視るようになりました。

他にもたくさんあります。

霊的真理は、計り知れない恩恵を私に与えてくれたのは間違いありません。



知っている人は、まだ知らない人たちに伝える責任が生じます。

キリストの12使徒は、各地を歩いて回り、口述でイエスの教えを伝えました。

そして捉えられ、殺されました。

その時代は、伝えるのも命がけでした。



今は、インターネットや書籍によって、自分の持っている知識を、世界中の人に知らせることが出来ます。

昔のように、捉えられ、殺されることもありません。

知りたい人は、簡単に情報にアクセスできるようになりました。

ところが、様々な情報が氾濫していて、何が正しいのか判らなくなっています。

真理に辿り着いたつもりで、とんでもない宗教(組織)に捕まっている可能性もあります。



人工的な教義に塗り固められた宗教に関わることなく、最短で無垢な霊的真理に辿り着いてもらいたいと思いました。

12年前にこのブログを開設しましたが、シルバーバーチの霊訓を読んでみようと言う気持ちを起こさせるのが目的でした。

軽い気持ちで始めましたが、真剣に読んで下さる人がいることを知り、気を引き締めて書かなければいけないと思うようになりました。

時々、内容に対する意見や感想を書いたコメントが寄せられましたが、そのうちに、ご自身が抱えている悲しみや苦しみや怒りを吐露されたコメントをいただくようになりました。

その度に、私自身が真理と向かい合うことになります。

抱えられているご事情は様々ですが、現実に打ちのめされている人が少なくありませんでした。

この世は、やはり修行の場であることを再認識しました。

そして、現実に起きていることの意味(目的)が、霊的真理の中に見い出せることに気付きました。

私がそうだったように、人生を一変させる力を霊的真理は持っています。



シルバーバーチは宗教について、こう言っています。

「私が説く宗教は実践の宗教です。1日1日の宗教-1日24時間、1時間60分、1分60秒、そのすべてを実践の時とする宗教です。それが私の評価の基準です。」

知っているだけでは、だめなようです。

生きている時間すべてが実践、とても難しい課題だと感じました。



ところで、実践とは何をするのでしょうか?

私にとって1番大切な実践は、霊的真理を伝えることだと思います。

自分が受けた恩恵を、他の人にも享受してもらうことです。

当初は、伝えなければいけないと力んでいましたが、必要としている人、求めている人は、私が考えていたほど、多くはありませんでした。

実際に、伝える機会が訪れるのは数ヶ月に1度位だったかもしれません。

それでも、必要としていると思ったら、ためらわずに伝えることが大切です。

今は必要なかったとしても、種を蒔いておくのは無駄にはなりません。

現実に打ちのめされる経験をした時に、ふと思い出してくれるかもしれないからです。



真理を伝えることも大切ですが、それ以外に何が実践できるのか考えました。

何か人や社会の役に立つことをしてみようと思いました。

仕事を完全に離れる期間があったので、身体障害者施設で活動支援のボランティアを始めました。



施設に入ると、私の全く知らなかった世界が拡がっていました。

印象的だったのは、重度の障害がありながらも、精一杯生きようとしている人たちの姿でした。

それを支えているスタッフの姿にも、感銘を受けました。

しかし、中には自分の身の不幸を嘆いている人もいました。

そんな人と話す機会が与えられたような気がしました。



生まれてから今までベッドの上で暮らし、好きなところへも行けず、何をするのも一人ではできません。

想像を絶する苦です。

この人にこそ、霊的真理が必要と思いました。

この世で終わりではない、今の肉体から解放されて自由になれる時が来ると伝えました。

神妙に聞いていた横顔は、今でも記憶に残っています。

ある時、その人のお母さんが来ていました。

息子さんを見る眼差しに、不憫に思う気持ちや罪悪感らしきものを感じましたので、「シルバーバーチの霊訓」を読むように勧めました。

答えを見つけていたのであれば、きっと読んでいると思います。

思い切って行動すると、伝える機会が広がり、真理の理解にもつながると感じました。



話を戻しますが、実践することは他にあるのでしょうか?

霊的法則の中で1番大切なものは、「互いに愛し合うこと」とシルバーバーチは答えています。

「愛し合う」と言うと大げさに聞こえますが、普段の生活の中で、何か役に立ったり、助けたり、優しくするのも、他者へ愛を表現していることになります。

それも立派な実践ではないかと思います。

小さなことですが、電車でお年寄りに席を譲るのも、困っている人がいたら声をかけるのも、運転中に道を譲るのもそうです。

悩みを聞いたり、慰めたり、勇気付けたりするのもそうです。

保健所にいる動物たちを家族として迎え入れるのも、肉を食べないのもそうです。

落ちているゴミを拾って捨てるのもそうです。

            


外に対しての、行いばかりではありません。

日常生活では、腹が立つことも起こります。

寛容の精神を発揮し、怒らずにやり過ごすのも実践です。

難しいことですが、人の過ちを許すのも実践です。

つらくても投げ出さずに、やり遂げるのも実践です。

簡単なものから難しいものまで、実にたくさんありそうです。

日々の仕事や家事をするのも、忘れてはならない実践だと思います。

そう考えると、実践することは、いつもあるような気がします。



特別なことではなく、誰かのためになっていたり、毎日を一生懸命生きることが、実践になっていると思います。

霊的真理を知っていなくても、人は実践しようと生きていると思います。

内なる声が、そうさせていると思います。



真理を知ることは、魂をより成長させる早道を見つけたことになります。

成長させる方向に進んで行かなければ、知った意味がなくなってしまいます。

魂が目覚め、真理を知ると、良心の声が聴こえるようになるはずです。

いけないと知りつつ過ちを犯すのは、知らない人よりも許されなくなります。



真理の実践とは、積極的に何かをすると言うよりも、良心に忠実になり、成長する生き方を心がけることかもしれないと思いました

口で言うほど簡単ではありませんが、心がけていれば、悔いのない人生になると思います。



最後に、自戒の意味も込めてシルバーバーチの言葉で締めたいと思います。

「要はその人が生きてきた人生の中身、つまりどれだけ人に尽くしたか、内部の神性をどれだけ発揮したかにかかっています。大切なのはそれだけです。知識は無いよりはあった方がましです。が、その人の真の価値は毎日をどう生きたかに尽きます。」

「現在の我が身を振り返ってみて、果たして自分は当初のあの純粋無垢の輝きを失いかけてないか、今一度その時の真摯なビジョンにすべてを捧げる決意を新たにする必要はないか、そう反省してみることです。」






9 件のコメント:

  1. ラッパ吹き2021年2月14日 18:14

    イクミさん、

    何か胸が暖かくなりました。ありがとうございます。
    愛子が幼かった頃のような新米父の頃のような、私自身の幼い頃の春の宵の暖かさ、春の雨の優しさを感じました。

    すみません、とりとめなく。。

    ラッパ吹き

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  2. ラッパ吹き2021年2月14日 18:22

    イクミさん、

    すみません。「愛子」って、個人名みたいに見えますね。。すみません、我が「いとしご」です。
    読者の方に、「愛子」(あいこ)さんがいらしたら申し訳ないので補足させてください。。

    ラッパ吹き

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  3. ラッパ吹き様

    こんばんは。
    その後、体調はいかがでしょうか。
    昨晩の地震には驚きましたが、今日は春のような暖かい1日でしたね。

    ブログを読んでいただき、ありがとうございます。
    そう言っていただけるとうれしいです。
    真理を知った頃は、伝えなければいけないと焦りがありましたが、必要としている人は導かれて来ることを知りました。
    伝える以外の時間がほとんどなので、人に喜んでもらえる様に生きて行ければと思います。

    真理を出会って16年ですが、あの時の感動を忘れないようにしたいものです。

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  4. はじめましてイクミ様、ニモと申します。
    4年ほど前にシルバーバーチの霊訓を知り、最初の1、2年は少しずつでも摂理に則った生活をしようと考えて行動できていたように思いますが、ここ最近は怠けてばかりで、霊訓を読んでもどこか遠くの立派な誰かに宛てて書かれたもののように思感じ、自分なんかにできることは何もないと思うようになってしまいました。
    人のためどころか自分のことすらどうでもよく、成長も喜びもいらないから消えてしまいたいと考えてしまいます。きっと人の役に立とうと考えているつもりでも、根っこは自分が好かれたいとか利己的な考えばかりの人間だったから苦しんでいるんだと思います。ブログを拝読していて、イクミ様からはそういった利己的なお考えは感じられず、シルバーバーチの霊訓を読んでいるときと感覚で、心から人のために行動なさっているように思いますが、摂理に則った生活をするさなかで、挫折しそうになったことなどはございましたか?もしありましたらどのようにして乗り越えられたか教えていただけませんでしょうか。宜しくお願い致します。

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  5. ニモ様

    初めまして、イクミです。
    ブログを読んでいただき、ありがとうございます。

    4年前にシルバーバーチの霊訓に出会ったのですね。
    霊的に目覚めて、摂理に則った生活をしようと行動を心がけていたのに、最近は怠けてしまい、霊訓を読んでも心に響かないそうですね。
    私たちには肉体があるため、関心が自分に向かってしまい、どうしても意識が地上的になってしまいます。
    なので、瞑想などして、霊的な意識を保つ努力が必要となります。
    私は、朝、霊訓を毎日読むようにして、意識を高めるようにしています。
    あまり読めない時もあるのですが、いつも触れておくことが大切だと思います。(16年間続けています。)
    また、テレビやネットの記事などをずっと観ていると、霊的な意識が薄れてしまうので、静かな音楽を聴いているようにしています。

    障害者施設に行っていましたが、当初はスタッフがいるのだから私は何もすることがないかもしれないと思っていました。
    スタッフは介助に忙しいので、自分が一緒に遊んだり、話し相手になったりしていました。
    そのうちに打ち解けて、行くと喜んでくれるようになったので、ずっと通うようになりました。

    最初は自分が好かれたい、評価されたいと思っていたとしても、人は人に喜ばれることで、霊的な悦びを感じます。
    しばらく続けていると、純粋に喜んでもらいたいと思うようになるはずです。
    地上的な悦び、例えば旅行に行ったり、おいしいものを食べたり、何かを買ったりするだけでは、物足りなさを感じるようになると思います。
    霊的な悦びを感じたいために、人のために何かをしている人は、世の中にたくさんいます。

    無理のない範囲で、何か思い切って始めてみると、意外に喜ばれるかもしれません。
    喜ばれると、うれしくなるはずです。
    うれしくなることなら、続けられるはずです。
    今、見つからなくても、人の役に立つこと、喜んでもらえることをさせて下さいと祈っていれば、きっとあなたにふさわしい機会が訪れると思います。

    挫折しそうになったことはあるのかと言う質問ですが、そもそも摂理に則った生活をしているのかどうかも判りません。
    利己的になることは、もちろんあります。
    利己的になりそうになった時は、敢えて、利他的な行動をするようにしています。
    イライラしそうになったら、家族の肩を揉んだり、犬を撫でていると、不思議に無くなって来ます。

    挫けそうになったり、誘惑に負けそうになったら、守護霊とのつながりを強く意識すると、霊的な力をもらい、良い方向に向かうと思います。

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  6. イクミ様
    お忙しい中お返事をいただきありがとうございます。私も疲れたとき、家族にマッサージをすると不思議と自分も楽になるように感じるので、利己的になりそうなときは敢えて利他的な行動をするというのはとてもいいと思いました。それを意識してやることと、毎朝霊訓を読むことから始めてみようと思います。
    今はまだ気持ちを前に向かせることが難しいですが、自分にできることを探してみます。突然のコメントにもかかわらず、ありがとうございました。

    ニモ

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  7. いくみさま、こんにちは。一昨年、息子や私、娘にヒーリングをしていただいたひろみです。
    それからも時々コメントさせていただいております。このブログの内容は、物的視点に浸かりがちな日常生活の中で、折につけ霊的視点に引きもどしてくれる指針となっています。いつもありがとうございます。

    あれから、発達障害の息子のほうは、アトピーもすっかり治り、家のことも積極的に手伝ってくれ、就職に向けて歩んでいるところです。あのころの試練を思うと、ここまで変われるものなんだと、霊的心理の素晴らしさを実感しています。

    きょうは娘のことで、お願いにあがりました。
    娘も親戚の家を出てだいぶ良くなり、以前のような精神的に荒れた状態からは脱したのですが、このところ仕事関係でまいることが多いようで、メンタルが弱っている状態です。
    私の方は、そういう苦難の意味を理解できていますが、霊的真理を知らない娘は自己肯定感を持てないでいます。
    少しでも明るい気分を持てるように、ヒーリングをしていただけないでしょうか。
    いつもお願いばかりで申し訳ありません。
    お時間は、できれば朝のほうがいいかもしれません。離れて暮らしているため生活パターンは若干不明なのですが、朝の方が寝ている(横になっている)ことが多い気がします。
    よろしくお願いいたします。

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  8. ひろみ様

    おはようございます。
    このブログが少しは役に立っていると聞きうれしいです。

    息子さんのアトピーが治り、前向きに進んでいるようで良かったです。
    どんな試練も必ず終わる時が来ます。

    娘さんが精神的に弱っているのですね。
    人間関係で苦労をされているのでしょうか。
    頑張って何とかしようとして、疲れ切ってしまう時もあります。
    霊的真理が心の支えになれば良いのですが、受け入れるのには少し早いかもしれません。

    ヒーリングの件、了解しました。
    明朝、時間を見計らって、行ってみたいと思います。
    同志の栗男様、Miki様にもお声掛けをしますので、ご了承下さい。

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  9. イクミさま、さっそくのお返事ありがとうございます。

    娘は、休職、転職を重ねていて、人間関係を含めて、どうもそのあたりで自分がどうすればいいか苦悩しているようです。
    仕事上の人間関係は本当に難しいですね。現代人ならではの試練に多くの人が苦しんでいるかと思うと、なんとか耐えてほしいと願うばかりです。

    イレギュラーな時間に申しわけありません。
    栗尾さま、Mikiさまもありがとうございます。
    よろしくお願いいたします。

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